中国を念頭、石破首相「力や威圧による現状変更を許容してはいけない」…ＡＳＥＡＮ

１０日、ビエンチャンでＡＳＥＡＮとの首脳会議に臨む中国の李強首相（左から６人目）ら＝ＡＦＰ時事

　【ビエンチャン＝上村健太、吉永亜希子】石破首相は１０日、ラオス・ビエンチャンで、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）と日中韓３か国（ＡＳＥＡＮプラス３）首脳会議に出席し、中国を念頭に「力や威圧による一方的な現状変更の試みを許容してはいけない」と訴えた。対する中国の李強（リーチャン）首相は米国が介入しないよう、けん制した。

　中国による東・南シナ海での強引な海洋進出は、地域共通の懸案だ。石破首相は「地域の安定と繁栄のため、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことが不可欠だ」と強調した。一方、米国と各国の連携強化を警戒する李氏は「アジアの問題はアジア人によって検討され、その運命は私たちの手の中になければならない」と主張した。

　石破首相は、北朝鮮による拉致問題の即時解決に向けた協力も呼びかけた。