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東京都内でサルの目撃情報が相次ぐ、23区北部から武蔵野・多摩…左手ない同一個体か

読売新聞 / 2024年10月12日 9時43分

10日に府中市郷土の森博物館の敷地で目撃されたサル(同博物館提供)

 東京都内で今月に入り、サルの目撃情報が相次いでいる。各自治体などへの取材では、サルは23区の北部から武蔵野、多摩の広い地域で目撃されている。左手がないサルが複数回目撃されており、同一個体が南西方向に移動している可能性もある。11日も多摩市の公園や学校の近くで目撃情報があり、各自治体は住民に注意を呼びかけている。

 サルの目撃情報は、今月6日から増え始めた。北区では、6日午後1時頃から、埼玉県境に近い新荒川大橋やその周辺の公園などで相次いで目撃された。区は同日、ホームページで、サルを見かけた場合には、近づかないよう住民に周知した。

 翌7日には板橋区や練馬区、8日から10日にかけては、武蔵野市や西東京市、小金井市、調布市、府中市などでも複数回目撃された。

 8日に目撃情報があった西東京市の環境保全課の担当者は、「ハクビシンやアライグマが目撃されることはあるが、サルは珍しい」と驚く。9日には、小金井市の都立武蔵野公園近くで市職員が、左手のないサルを見つけたという。

 府中市郷土の森博物館学芸員の佐藤智敬さん(50)は10日午前9時50分頃、敷地内のふるさと体験館近くでサルを発見し、スマートフォンで撮影した。

 サルは体験館の館内に置いていたしめ飾りを持ち去り、屋外のベンチの上に設置されている木の棚に登っていた。サルは左手がなく、時折、威嚇する表情を見せ、数分たつと西の方角に逃げていったという。

 佐藤さんによると、しめ飾りに付いていた昆布がぬれていたといい「食べ物を探して、サルが昆布をなめたりかじったりしたのではないだろうか。開館中だったが、来館者に被害がなくて良かった」と安堵あんどした様子で話していた。

 サルは11日には、多摩市で目撃された。市環境政策課によると、午後1時時点で15件の目撃情報があり、「左手がないサルだった」という証言も複数あったという。公園や小学校付近にも出没しており、市はSNSなどで注意喚起したほか、市職員が小学校付近をパトロールした。同課の担当者は、「子どもや市民がけがをしたら大変。警戒を強めたい」と話した。

 サルの生態に詳しい兵庫県立大の森光由樹准教授(野生動物管理学)は「秋は、冬を前にエサを探すためにサルが活発になりやすい時期で、近年は大都市の市街地に出没するケースが増えている」と指摘。「サルを見つけた時には、必要以上に近づかず、絶対にエサを与えないことが大切。ゴミをあさればエサにありつけることを学ばないように、生ゴミの管理を徹底する必要がある」と話した。

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