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バレーボール新リーグの「顔」高橋藍、初代王者へ「1点取り切る」〈関西発 月イチ! SPORTS〉

読売新聞 / 2024年10月16日 6時0分

イタリアで腕を磨いた高橋藍、今度は「成長できる環境」と日本に戻る決断をした

 プロ野球もサッカー・Jリーグも佳境に入る中、これからの季節が本番のスポーツはたくさんある。中でもバレーボールは今季、新リーグ「SVリーグ」が誕生し、11日に開幕した。昨季Vリーグ1部を制したサントリーに新加入した高橋藍選手(23)が、新リーグにかける思いを語った。(藤井竜太郎)

 「日本のバレーボール界を盛り上げ、(世界トップレベルの)イタリアを超えるようなリーグを作りたい」。開幕前の9月下旬、サントリーの本拠地・大阪府箕面市での練習試合後に、高橋選手は新リーグへの意気込みを口にした。

 京都・東山高校から進んだ日本体育大在学中の2021年にイタリアへ渡った。昨季、1部(セリエA)・モンツァの主力として準優勝に貢献すると、オフに国内外の複数チームからオファーを受けた。

 中でもSVリーグは、同時にコートに立てる外国籍選手が従来の1人から段階的に3人にまで増えるため、リーグの競争力が高まる。「成長できる環境」と日本行きを決断。世界一を目指すため、昨年の世界クラブ選手権で日本勢初の3位になったサントリーを移籍先に選んだ。

 52年ぶりのメダルを目指したパリ五輪では、準々決勝で何度もマッチポイントを握りながら逆転負けを喫した。苦い思いが根底にあるからこそ、SVリーグでは「勝負所で1点を取り切ることにこだわる」と語る。

チームのファンクラブは会員10倍増

 新リーグの「顔」としての期待も大きい。バレー人気を再燃させた立役者の国内リーグ初参戦に、ファンの注目度は高い。チーム関係者によると、ファンクラブの会員数は昨季から約10倍に増加。14日のホーム開幕戦も約5000席が1時間弱で完売したという。

 「新リーグを盛り上げるのも自分の役割。バレーが面白いと思ってもらえる試合をしないといけない。その上で、日本一を勝ち取りたい」とチームを初代王者に導く活躍を誓った。

 SVリーグは世界最高峰リーグを目指して新設され、将来的には完全プロ化を目指す。「S」は「Strong(強く)、Spread(広く)、Society(社会)」を意味する。数千人規模の収容力のあるアリーナの確保や、売上高4億円以上といった基準を満たしたチームにライセンスが交付され、今季は男子10チーム、女子14チームが参加する。

各競技で次々と生まれ変わるリーグ

 近年は、SVリーグ以外でも、次々とリーグが生まれ変わっている。

 ハンドボールは「リーグH」が9月6日に開幕した。1976年に始まった日本リーグから「世界トップレベル」を目指して再出発。プロ契約選手を増やして国際移籍を促すほか、下部組織を持つことも参入要件とし、次世代育成にも力を入れる。

 他競技では2016年にバスケットボールでBリーグが発足し、その後も卓球、女子サッカーの新リーグがスタート。ラグビーも21年度から装いを新たにした。どのリーグも地域密着を掲げる。

 続々と新リーグが立ち上がる背景について、大阪体育大の藤本淳也教授(スポーツマーケティング)は「Bリーグの一定の成功もあり、リーグの整備が競技レベルの向上につながると考えたのでは」と分析。その上で、「イベントを共催するなど競技の垣根を越えて協力し、ファンの裾野を広げることが重要」と指摘する。

(関西発 月イチ! SPORTSは、スポーツを「楽しむ」ための様々なトピックを掲載します)

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