池袋の名画座、元従業員の「執拗な営業妨害行為」訴え、法的措置検討 元従業員は「多くの事実誤認」主張

新文芸坐の公式X（＠shin_bungeiza）より

東京・池袋にある名画座「新文芸坐」が2024年10月15日に公式Xで、元従業員からX上で「執拗な営業妨害行為」が繰り返され、複数の映画の配給や上映を中止せざるを得ない事態になったとして、声明を発表した。元従業員を名乗るXアカウントは、声明には「多くの事実誤認」があると主張している。

営業妨害行為を受けた経緯も説明

発表によると、22年10月以降から元従業員がXで、新文芸坐で「パワーハラスメントが行われた旨を喧伝」し、同館への「映画の配給や映画の上映を非難する行為」をしていたという。さらにこの元従業員は、利用客のことも非難していたとして、新文芸坐は利用客や取引先に謝罪した。

新文芸坐は元従業員の行為について「悪質と言わざるを得ず」として、警察に相談済みで「法的措置も検討」しているという。

経緯についても説明した。声明によると、元従業員は15年3月から16年10月まで在籍していた。当時、元従業員から「休憩時間の取扱いその他職場環境全般に関する相談」があり、新文芸坐側は相談に応じ、可及的速やかに改善したという。

その後、元従業員は退職後の16年頃から約5年間にわたり、利用客として「音響及び画質に関する要望」を寄せた。新文芸坐側が21年に「要望には添えない」旨伝えると、元従業員は「在籍期間中にパワハラを受けた」と主張したという。

なお、新文芸坐は調査の結果、「労働施策総合推進法の定める『業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動（パワーハラスメント）』があった事実は確認できませんでした」としている。

22年9月頃に調査結果を公表予定だったが、元従業員から同意が得られなかったという。「元従業員から話し合いを終了する旨の通告を受けるとともに、上記のような営業妨害が開始され、現在に至っております」と説明した。

なお、「元新文芸坐スタッフ」を名乗るXアカウントは、この声明には「多くの事実誤認」があり、パワーハラスメントに対する第三者機関の調査も行われなかったと主張している。

お客様、お取引先様、映画関係者の皆様、ご迷惑及びご心配をおかけし、申し訳ございません。
この度、元従業員に関する一連の件について、添付書面にてご報告申し上げます。 pic.twitter.com/p50p1qDCYX

— 新文芸坐 (@shin_bungeiza) October 15, 2024