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鼻出しマスクで処分、日浦市郎八段の賠償請求を退ける…東京地裁

読売新聞 / 2024年10月18日 17時44分

将棋の日浦市郎八段

 将棋の日浦市郎八段(58)がマスクから鼻を出して対局したことで反則負けとされ、懲戒処分を受けたのは違法だとして、日本将棋連盟に379万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁(杜下弘記裁判長)は18日、請求を退ける判決を言い渡した。

 判決によると、日浦八段は昨年1~2月、公式戦3局でマスクから鼻を出して対局。新型コロナウイルスの流行を受け、マスク着用を義務付けた臨時対局規定に違反するとして反則負けとなったほか、対局停止3か月の懲戒処分を受けた。

 同規定はマスク着用の具体的な方法は定めておらず、原告側は「鼻を出しても違反にはならない」と主張した。だが、判決は、政府が鼻まで覆うよう推奨していたことから「鼻まで覆うよう義務付けたと解釈しても不合理ではない」と指摘。対局の立会人が注意して反則負けの可能性を伝えていたことも踏まえ、「処分が『不意打ち』とは言えない」として違法性を認めなかった。

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