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ロシアに着いた北朝鮮の特殊部隊、顔立ち似ている地域住民を偽装した身分証渡され…戦線投入へ訓練中か

読売新聞 / 2024年10月19日 6時50分

 【ソウル=依田和彩、小池和樹】ロシアが侵略するウクライナに北朝鮮軍が大規模派兵を進めていることが公式に確認され、露朝の軍事協力とウクライナ戦線は新局面に入った。

 韓国の情報機関・国家情報院の発表によると、ロシアの海軍輸送船で8日から13日にかけてロシアに着いた1500人の特殊部隊は、ウラジオストクやハバロフスクなどに分散してロシア軍と合流し、ロシア軍服とロシア製武器を支給された。現在は戦線投入に向けた訓練が行われているという。特殊部隊員らには、北朝鮮人に顔立ちが似ている地域の住民と偽装した身分証も渡されたといい、国情院は「(ロシアが)北朝鮮軍の戦線投入を隠そうとしている」とした。近く、二次輸送が始まる見込みという。

 聯合ニュースは韓国政府筋の話として、北朝鮮が派遣する約1万2000人は、最精鋭の特殊作戦部隊に所属する兵士の可能性があると伝えた。

 ロシア空軍の大型輸送機もウラジオストクと平壌を頻繁に行き来しているという。空路でも人員や武器の輸送が行われている模様だ。国情院は8月初旬に北朝鮮のミサイル開発部門幹部が数十人の将校とともに数回ウクライナの戦線を訪れ、ミサイル発射場で現地指導をしている様子を確認し、動向を注視していたという。北朝鮮は昨年8月から1万3000個以上のコンテナで砲弾、ミサイル、対戦車ロケットを提供した。122ミリや152ミリ砲弾に加え、短距離弾道ミサイル「KN23」がロシアに送られたという。

 更に今回、国情院がAI(人工知能)を用いた分析を行った結果、北朝鮮軍のミサイル技術者が、戦場で北朝鮮製のミサイルの発射を支援していることも明らかになった。

金正恩 キムジョンウン 朝鮮労働党総書記が昨年8月にミサイル工場を視察した際、正恩氏に同行していた人物が、露軍が占領するウクライナ東部ドネツク州の短距離弾道ミサイル「KN23」の発射場で撮影された人物に似ていたという。

 ただ、ウクライナ検察によると、露軍が昨年12月~今年2月にウクライナ攻撃に使用した北朝鮮製ミサイル約50発のうち、およそ半分は届かずに空中爆発した。不具合が原因とみられる。北朝鮮は今回、兵器の実戦データを集めることも目的としているとみられる。

 ウクライナメディアは露西部ブリャンスク州、クルスク州に展開した北朝鮮兵18人が脱走したと報じた。北朝鮮軍が士気と規律を保てるのかどうかも注目される。

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