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自民党本部に火炎瓶6本、首相官邸の防護柵に軽ワゴンで突っ込んだ49歳男を逮捕…車内に液体入りポリタンク20個

読売新聞 / 2024年10月19日 11時43分

 19日午前5時43分頃、東京都千代田区永田町の自民党本部正門前で、男が火炎瓶のようなものを6本投げ、党本部の門扉と警視庁機動隊の車両の一部を焼いた。男は軽ワゴン車で移動。約10分後に約600メートル南の首相官邸前の防護柵に車で突っ込み、駆け付けた警察官に発煙筒のようなものを投げた。警視庁は男を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。けが人はいなかった。

 警察庁は、要人への警護強化を全国警察に指示した。

 発表によると、逮捕されたのは埼玉県川口市差間、職業不詳臼田敦伸容疑者(49)。調べに対し、黙秘している。

 捜査関係者によると、車内には可燃性の液体が入ったガラス瓶に着火剤2本を粘着テープで取り付けた火炎瓶のようなものが数本あった。液体入りのポリタンクが約20個積まれており、車内に火を放った形跡もあった。警視庁が事件の動機や背景を調べている。

 臼田容疑者は埼玉県川口市出身。県内の私立中高一貫校を卒業後、運送会社の従業員やウェブデザイナーとして働いた。2009年の衆院選では、埼玉2区からの出馬を検討。その後、立候補は見送っていた。

 東日本大震災後は、脱原発などの活動を展開していた時期もあったという。

 石破首相は19日午前、鹿児島県薩摩川内市内での街頭演説で、「民主主義が暴力に屈することがあっては絶対にならない。政府として国民の安全をきちんと守り抜く。暴力に屈しない民主主義を徹底していく」と述べた。

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