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荻原拓也、欧州CLバイエルン戦で初ゴール…クロアチアで奮闘「五感が研ぎ澄まされている感じ」

読売新聞 / 2024年10月19日 15時0分

欧州CLに初出場した荻原(左)=ロイター

 サッカーの国際大会で最高峰とされる欧州チャンピオンズリーグ(CL)で、今季、日本人初ゴールを決めたのは、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)のDF荻原拓也(24)。1月にJ1浦和から加わり、昨季は国内リーグ制覇に貢献した。「今までの価値観をぶっ壊されるような経験をたくさんできている」。東欧の名門クラブでもがきながら、成長を実感する毎日を送っている。

 9月のCL開幕節。アウェーで強豪バイエルン・ミュンヘン(独)に挑んだ一戦で、名手のGKマヌエル・ノイアーの股を抜くシュートを決めた。一時1点差としたものの、その後の連続失点により、2―9の大敗。「(CL初出場と得点は)素晴らしい瞬間だったけど、同時に厳しい現実を突きつけられた」と振り返る。

 この衝撃で、クラブは監督交代を決断。より1対1の強い選手を起用する方針変更に伴い、出番は遠のいた。かつて、ユースから昇格した浦和でも、出場機会が限られる経験をしている。「こちらでは『この選手を売り出したい』というクラブの意向などで使われ方や評価が激しく変わる。チャンスが来た時、最高のパフォーマンスを一瞬で出せる自信はめちゃめちゃある」とアピールを続ける。

 CL第2節では、ホームにモナコ(仏)を迎えて2―2の引き分け。自身の出場はなく、相手の主軸のMF南野拓実との「日本人対決」は実現しなかったものの、試合後に言葉を交わした。「『バイエルンから点を取ったのは、すごいことだよ』と言ってくれた。あんなスターなのに腰が低くて……。先輩の背中を見られて刺激になったし、自分も(今後も)世界で戦おうと思えた」。ユニホームも交換し、貴重な機会になった様子だ。

 代表はワールドカップ(W杯)で準優勝1度、3位2度ながら人口約400万人のクロアチアは、日本と環境が大きく異なる。ピッチ状態は今ひとつで、ボール扱いの技術や高精度の左足キックを生かせないこともしばしば。屈強な地元選手との肉弾戦に挑み、帰宅後は土鍋で炊いたご飯や納豆、サーモンを食す。「今は、五感が研ぎ澄まされている感じ。嬉しいも、悲しいも、つらいも、深い感情と触れ合っている気がする。それが楽しいし、海外に来て一番良かったと思えること」。代表主将のルカ・モドリッチら名手が巣立ったザグレブで、ただひたすらに己を磨く。(パリ支局 平地一紀)

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