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崖っぷち巨人の坂本「勝つしかない」、がむしゃら連続ヘッドスライディングで流れ一変

読売新聞 / 2024年10月20日 6時0分

7回1死1、3塁、岸田のスクイズで生還する3塁走者・坂本(19日)=横山就平撮影

 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は19日、セ・リーグのファイナルステージ(6試合制)第4戦が行われ、巨人がDeNAを4―1で下して連敗を3で止め、アドバンテージの1勝を含めて通算2勝3敗とした。第5戦の先発は巨人が山崎伊、DeNAが浜口と発表された。

 巨人が競り勝った。四回、無死一、三塁から併殺打の間に1点を先行。同点の七回に岸田のスクイズで勝ち越し、内野ゴロと悪送球の間に2点を加えた。井上が6回1失点と好投し、救援陣も踏ん張った。DeNAは六回に戸柱がソロを放つも、散発3安打に終わった。

 負ければ終わりの一戦で、六回に追いつかれた巨人。苦しい展開で迎えた七回、チームを救ったのは坂本だった。長年、華のあるプレーで巨人を背負ってきた男が、ユニホームを土まみれにして、勝利への執念を見せた。

 一死走者なし。ジャクソンに2球で追い込まれながら、浮いたチェンジアップを逃さず左前打で出塁した。続く中山のゴロが右前に抜けると、一塁から全力疾走で迷いなく二塁を回り、ヘッドスライディングで三塁に到達した。

 塁上で息を切らす中、奮闘はまだ続く。次打者の岸田が初球に仕掛けたセーフティースクイズで、打球が投前に弾んだ直後に本塁へ猛然とダッシュ。頭から飛び込み、左手で勝ち越し点をもぎ取ると、突っ伏したままグラウンドをたたいて喜んだ。「思い切って飛び込んだ。もう勝つしかないところだったので、きょうはその思いで臨んだ」。闘志満々の姿にベンチは沸き返り、流れが一変した。

 昨秋、長年守った遊撃から三塁に転向したのは、体の負担を減らして離脱を防ぐためだ。遠征先にも担当指圧師を抱えるなど、普段から体のケアを徹底する。そんなベテランのケガを恐れぬ姿に仲間が燃えた。その後の好機で重盗を成功させ、代打・長野の内野ゴロと相手の悪送球で2点を追加。代走で生還した増田大は「勇人さんが必死で1点を取りに行って、いいパワーをもらった」と振り返った。

 チームが最後に日本一となった2012年は、CSファイナルステージを3連敗から3連勝で突破。当時は主力ながら23歳だった。「日本一のパレードは本当にすごい。今の若い選手たちに経験させてあげたい」。35歳となった坂本。がむしゃらに体を張って、巨人の意地を示した。(福井浩介)

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