ウクライナ、アフリカのワグネル敵対武装勢力にドローン供与か
読売新聞 / 2024年10月20日 19時51分
【ヨハネスブルク=笹子美奈子】フランス紙ル・モンドは、ウクライナがロシアの民間軍事会社「ワグネル」と敵対するアフリカの武装勢力に、無人機(ドローン)を供与し、操縦訓練を実施していると報じた。ワグネル側は相次ぐ無人機攻撃で、約100人が殺害されたという。
今月10日の報道によると、ウクライナ軍の情報当局が今年に入ってマリの反政府勢力と協力を開始した。クーデターを起こした軍事政権と結託するワグネルを優先的に狙うことが条件で、反政府勢力の戦闘員にウクライナとマリで無人機の操縦や製造の訓練を実施したとされる。
反政府勢力は7月、マリ北部でワグネルの車列を攻撃し、ワグネルの司令官や戦闘員84人、マリ軍兵47人を殺害した。10月4日にもワグネルの駐屯地を無人機攻撃し、9人が死亡した。爆薬投下の仕組みなどからウクライナ製無人機の可能性が高いと指摘している。
マリ軍事政権は8月、ウクライナと断交した。ウクライナは関与を否定する。
ロシアはワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏の死亡後も、アフリカで政情不安な国の取り込みを図っている。ウクライナはロシアの策略を切り崩す構えで、内戦が続くスーダンには軍特殊部隊を駐屯させていると報じられている。
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