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「闇バイト」指示役、身元隠すため大量の「飛ばし携帯」用意か…5都県11事件でアカウント30個

読売新聞 / 2024年10月25日 5時0分

 首都圏などで相次いだ「闇バイト」による強盗事件を巡り、警視庁などが5都県の11事件で逮捕された実行役らのスマートフォンを解析した結果、指示役が使っていた約30個のアカウントの識別情報が、全て異なっていたことが捜査関係者への取材でわかった。この識別情報は電話番号とひも付いているとみられ、指示役が他人名義のスマホやSIMカードを大量に用意していた可能性がある。

 関連が疑われる事件は8月27日以降、東京、埼玉、神奈川、千葉、栃木、北海道の6都道県で、今月17日までに計19件発生。逮捕者は約40人に上っている。

 捜査関係者によると、このうち5都県で起きた強盗や窃盗などの11事件では、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で、約30個のアカウントから実行役らに指示が出されていた。

 警視庁などは、実行役ら数十人から押収したスマホを解析。指示役のアカウントの識別情報が判明したことから、シグナルの運営団体に情報を照会し、アプリに登録された情報から手がかりを得たい考えだ。

 シグナルのアカウントの登録には、電話番号が必要で、警視庁などは、指示役が身元を特定されないよう、不正に売買されている「飛ばし携帯」と呼ばれる他人名義のスマホやSIMカードを使っていたとみている。

 一方、指示役が使っていた約30個のアカウントの詳細も判明した。「夏目漱石」というアカウントは東京都練馬区(9月28日)、国分寺市(同30日)、埼玉県所沢市(10月1日)で起きた強盗事件で使われていた。

 「赤西」「小山ゆたか」「ゴッサム」などのアカウントは複数の事件で登場しており、警視庁などは同一の指示役が関与しているとみて、被害品の回収役を追跡するなどして指示役の特定を急いでいる。

西日本などにも犯罪拡大の恐れ

 西日本などでも、「闇バイト」による強盗事件が起きる恐れがあり、警察当局は警戒を強めている。

 山口県光市では21日、住宅に強盗に入る機会をうかがったとして、茨城県の男子中学生(14)ら関東地方の少年3人が強盗予備容疑で逮捕された。

 捜査関係者によると、3人は互いに面識がなく、秘匿性の高い通信アプリで指示役と連絡を取り合って20日に都内で集合。新幹線などを乗り継いで光市に移動した。同日夜、警察官の職務質問に対し、1人が「強盗しようと思った」と答えたという。ドライバーや粘着テープを所持しており、県警は侵入後に住人を拘束する計画だったとみている。

 福岡市と、隣接する福岡県糸島市では、通信事業者を名乗る男らが民家を訪ねて住人の不在時間帯を聞き出そうとする事案が相次ぎ、警察への相談は数十件に上る。県警は犯罪の下見の可能性もあるとみている。

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