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自民への批判やまず…石破首相はこわばった表情、党役員にも笑顔なく

読売新聞 / 2024年10月28日 2時25分

自民党の開票センターで候補者名が記されたボードに、当選確実を示す赤いバラを付ける石破首相(右)と森山幹事長(27日午後9時56分、東京都千代田区で)=川口正峰撮影

 27日に投開票された衆院選で、自民党は有権者から厳しい審判を下された。派閥の政治資金問題に絡んだ前議員らが次々と敗れるなど議席は大きく減り、連立を組む公明党と合わせた与党でも過半数割れに追い込まれた。政権批判票を取り込んだ立憲民主党は大幅に議席を増やし、国民民主党も躍進した。「自民1強」が続いてきた政治が変わる見通しだ。

 石破首相は午後9時40分、自民の大幅な議席減が伝えられる中、こわばった表情で東京・永田町の自民党本部9階の開票センターに姿を現した。先月27日の総裁選の日と似た青いストライプのネクタイを締め、当選を確実にした候補者名に赤いバラを付け始めたが、口は真一文字に結んだまま。菅義偉副総裁ら居並ぶ党役員にも笑顔はなく、拍手は弱々しかった。

 石破首相はその後、テレビ局などのインタビューを受け、「政治とカネ」を巡る批判を浴びる中での戦いについて、「北海道から九州まで回ったが、全く理解いただけなかった。外交や安全保障、社会保障、農業といった論点でなく、政治とカネに議論が集中した」と振り返った。

 就任からわずか8日後に衆院を解散した石破首相。「深い反省のもとに選挙に臨む」と改革姿勢を強調し、派閥の政治資金問題に関わった前議員ら12人を非公認とした。だが、選挙戦の終盤、非公認候補が代表を務める党支部に2000万円を支給したことが判明して弁明に追われた。

 小泉進次郎選挙対策委員長は、他の党役員が降壇しても長時間、開票センターに座り、「いかなる結果も選対委員長の責任。見届けて受け止めたい」と苦渋の表情で開票状況を見つめ続けた。

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