イーロン・マスク氏の「１００万ドルプレゼント」は「違法な宝くじ」…検察が差し止め求める

トランプ前大統領の集会で演説するイーロン・マスク氏（２７日）＝ロイター

　【ニューヨーク＝山本貴徳】米ペンシルベニア州フィラデルフィアの検察は２８日、実業家のイーロン・マスク氏が大統領選に関連して有権者に現金を贈るのは「違法な宝くじ」にあたるとして、州裁判所に差し止めを求める訴えを起こした。

　検察側は訴状で、宝くじは州が運営・管理することが法律で決まっていると指摘し、マスク氏の行為について「認可を受けておらず、違法だ」とした。マスク氏が無作為に当選者を選んでいると説明していることについても「誤りだ。当選者はトランプ前大統領の集会の参加者だ」とし、州の消費者保護法にも違反していると指摘した。

　マスク氏が設立したトランプ氏を支持する団体は、ペンシルベニア州など大統領選の激戦７州で、米国憲法が定めた言論の自由や銃所持への支持を呼びかけており、請願書に署名した有権者の中から毎日１人に１００万ドル（約１億５０００万円）を贈っている。