澤穂希がサッカーを始める時、母がサッカー少年団に放った衝撃の一言…後輩にはあの名選手「すごいかわいい男の子」
読売新聞 / 2024年11月5日 10時0分
サッカー女子元日本代表で、2011年女子ワールドカップ(W杯)では主将としてチームを優勝に導いた澤穂希さんが、読売新聞ポッドキャスト「ピッチサイド 日本サッカーここだけの話」に出演。サッカーを始めたきっかけや女子サッカーの未来への期待について、MCの元男子日本代表の槙野智章さんと語った。
「穂希でその歴史を変えてください」
澤さんがサッカーを始めたのは小学2年の頃。父親の仕事の関係で大阪で暮らしていた時期だったという。
「兄の練習について行って、コーチに『妹さんも蹴ってみないか』って言ってもらって。たまたま蹴ったボールがゴールに入って、それがうれしくて自分もサッカーを始めた」
その後、本格的にサッカーを始めたのは家族と東京に戻ってから。東京都府中市の少年サッカークラブ「府ロクサッカークラブ」に入部した。
「サッカー『少年団』だったので、入れなかったんですよ、女の子は。断られたんです。だけど、私の母親が『穂希でその歴史を変えてください』って頼み込んで入ることができた」
澤さんの周囲で、サッカーをしていた女子はまだ珍しかったという。「サッカー=(イコール)男の子のスポーツだったので。小学3、4年ぐらい、相手チームに女の子が1人、2人いたのは覚えています」
府ロクの後輩は元代表の…
澤さんの2歳年下で府ロクのチームメートだったのが、元川崎フロンターレの中村憲剛さん。
「府ロクは年に何回か、1年生から6年生まで一緒にミニゲーム大会とかやるんです。その時に憲剛と同じチームになって試合して。当時の写真もまだあるんだけど、憲剛ちっちゃかったのよ。今じゃ考えられないぐらい。アディダスの帽子をかぶって、自転車に乗って、肌が焼けてすごいかわいい男の子だったの」
中学入学のタイミングで日本女子サッカーリーグ(当時)の読売サッカークラブ女子・ベレーザ(現在の日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の下部組織「メニーナ」に入団。すぐに実力が認められ、2か月ほどでベレーザに昇格した。
中1でいきなりベレーザに
中学校に上がるとき、進路の悩みや迷いはあったのだろうか。
「ありましたよ。女の子が中学校でサッカーをやれる環境はほぼなかった。ベレーザでやるには入団テストが必要だったし、まずはメニーナのテストを受けました」
「(入団から)2か月ぐらいたったとき、急にベレーザに上がれって言われたんで。お姉さんたちとやれるうれしさと緊張と。2か月前までランドセルをしょってた女の子が、十四つも年齢の離れてるお姉さんとかと一緒にやるから、体力も違うし、キック力はないわ、技術は足りないわで、ずっと泣いてた。壁に泣きながらボール蹴って。悔しくって」
「一人で早く来て練習して、練習が終わった後も暗くなるまでずっとボール蹴ってた」
女子サッカーの課題
1999年、アメリカのクラブに移籍。当初は海外選手のフィジカルやパワーに圧倒されたという。ボールは中盤の澤さんを追い越して、DFラインからFWにロングボールを蹴りこむサッカー。
「今は(ボールを)つなぐサッカーに進化してるけど、当時は『蹴って』『走る』っていうのが主流だったからね」
女子サッカー選手を取り巻く環境は、国内外ともに大きく変化した。日本では2021年にプロリーグ「WEリーグ」が開幕。現在12チームが参加している。一方で、まだまだ課題も感じているようだ。
「観客が入るチームと少ないチームがはっきりしてるし、WEリーグがニュースになることも少ないというのは、ちょっと寂しさは感じたりもしますよね」
アメリカリーグではプレー以外で観客を楽しませるエンタメの要素や、選手とサポーターの距離の近さが良かったと振り返る。
「ハーフタイムにキックターゲットとか、子どもが家族と一緒に楽しめたり、(スタジアムに)行って楽しめるとか」
「スタジアムと選手との距離もすごい近かったから。試合が終わった後に、ファンの人たちとご飯食べたり、飲んだり、しゃべったりする機会をつくってくれるんですよ」
WEリーグの盛り上がりが、これからの国内女子サッカーやなでしこジャパンの未来につながっていく。
プロフィル
澤穂希(さわ・ほまれ)
15歳で日本代表入りし、五輪に4度、W杯に6度出場。2011年W杯ドイツ大会での初優勝に貢献し、国際サッカー連盟(FIFA)女子年間最優秀選手にアジアで初めて選ばれた。なでしこジャパンとして国民栄誉賞も受賞。12年ロンドン五輪で日本女子サッカー史上初のメダルとなる銀メダル獲得。15年W杯カナダ大会準優勝にも貢献し、同年に現役を引退した。日本代表通算205試合の出場で83得点。1978年生まれ。東京都出身。
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