勝負を決める「選挙人」とはどんな人?
読売新聞 / 2024年11月6日 9時42分
アメリカ大統領選挙は、州ごとの「選挙人」の合計で大統領を決める。この選挙人とはいったいどんな人たちなのか。
名誉職的な存在、大物がなることも
11月5日の大統領選挙で有権者はドナルド・トランプ氏やカマラ・ハリス氏の候補者に投票する。ただ、有権者が選んでいるのは、民主党か共和党どちらかの候補に直接投票できる、アメリカ全土でわずか538人の選挙人だ。
選挙人は、州ごとに州選出の上下両院議員と同数が割り振られ、首都ワシントンの3人を加えて全米で計538人。過半数の270票以上を得た候補が当選となる。
11月5日の選挙では州ごとに、共和党候補が勝てば共和党の選挙人たち、民主党候補が勝てば民主党の選挙人たちが選ばれる。ただ、多くの州で、有権者が使う投票用紙には候補の名前だけが記され、選挙人の名は書かれていない。
各党の選挙人は、事前にそれぞれの州の党大会や州の党中央委員会などで指名されることが多いが、州知事が指名するケースもある。多くは党の功労者や支持団体の代表者らが就任し、名誉職的な色彩が強い。また、合衆国憲法の規定で、上下両院の議員や、政府から報酬を受けて公職に就く人は、選挙人になれない。
クリントン氏やクオモ氏らも選挙人に
2016年には、ビル・クリントン元大統領がニューヨーク州の選挙人になり、妻のヒラリー・クリントン候補に投票した。また、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(当時)も2016年と、前回2020年に同州の選挙人を務めた。クリントン氏も同じく、前回2020年の大統領選でも同州の選挙人を務めている。
原則、一般有権者による11月の投票で共和党が勝った州の選挙人は全員が共和党候補に、民主党が勝った州の選挙人は全員が民主党候補に投票する。しかし、選挙人が大統領候補に投票する段階で、党の候補以外の人物に投票することがまれにある。「不誠実な選挙人(faithless electors)」とも呼ばれ、1948年以降で計16人いた。このうちトランプ氏とヒラリー・クリントン氏が争った2016年の大統領選では、最多の7人に上った。ただし、不誠実な選挙人が当落を左右したことはない。
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