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楳図かずおさん「なんか話でもしょうや」、東京へ移っても幼なじみと電話で雑談

読売新聞 / 2024年11月6日 14時44分

井上さん(左)と「グワシ」のポーズで記念写真を撮る楳図さん(昨年12月、奈良県五條市で)

 「生まれ変わっても漫画家に」。88歳で亡くなった漫画家・楳図かずおさんの悲報が伝わった5日、「ふるさと」の奈良県五條市では幼なじみやゆかりの人たちが悼んだ。

 楳図さんは和歌山県高野町生まれだが、現在の五條市役所そばにかつての実家がある。五條で幼少期から20歳代後半までを過ごした。

 「『かっちゃん』(楳図さん)は俺の誇りや」。幼なじみの井上富雄さん(84)は話す。自宅敷地には2010年、楳図さんの発案で「まことちゃん地蔵」を設置。観光名所の一つとなっている。

 幼い頃から一緒に銭湯に通った。東京に移ってからも「ネタ切れや。なんか話でもしょうや」と雑談の電話がかかってきた。「話しながらヒントを探しとったんかもしれん」と振り返り、「少女漫画、ホラー、ギャグ、どんな作品でも描ける。生まれ変わっても漫画家になってほしい」。

 楳図さんは昨年12月、市立五條東中を訪れ、生徒ら約200人に講演した。楳原敏男校長(58)は、父親が楳図さんと県立五條高の同窓生だったといい、「父から話を聞いていたので初めてお目にかかったのに縁を感じた。ふるさとのために高齢の体をおして来てくれたんだと思う」としのんだ。

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