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衆院選の投票率「60・82%」で全国トップは山形県、これで国政選5連覇…要因は「真面目な県民性」?

読売新聞 / 2024年11月11日 5時0分

 10月27日に投開票された衆院選で、山形県内の投票率(小選挙区)60・82%は全国トップだった。参院選も含め、国政選挙の投票率で「5連覇」を達成。投票率が高い理由ははっきりとはわからないが、「真面目な県民性」「3世代同居率の高さ」などを要因として挙げる声もある。(仲條賢太)

唯一「60%超」

 県内の投票率は、2017年の衆院選から全国1位を維持している。前回21年の衆院選は64・34%で、全国平均(55・93%)を大きく上回った。

 その後、投票率は減少傾向にあるものの、22年の参院選(61・87%)、今回の衆院選(60・82%)と、都道府県別で60%を上回ったのは山形県だけだった。

 今回の衆院選は、前回衆院選より3・52ポイント低下したが、全国平均53・85%は大幅に上回った。なお、最下位は広島県の48・40%だった。

 県選管は投票率の高さについて「明確な背景を言うのは難しい」としつつ、「地道な啓発活動が実を結んでいるのではないか」としており、次回の国政選での「6連覇」も視野に入れる。

特徴的CM

 「山形県民は選挙に行っちゃってる!」

 公示後に放送されたCMでは、人気お笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルさん(高畠町生まれ)が、自らのギャグ「イっちゃってる!」をもじって投票を呼びかけた。ナダルさんは21年の衆院選でもCMに起用され、好評だったという。

 このCMはテレビ、ラジオ、動画配信サイト「ユーチューブ」に加え、今回から民放の無料動画サイト「TVer(ティーバー)」で流された。ユーチューブの場合はCMを途中で飛ばせるが、ティーバーではそれができず、視聴者に最後まで見てもらえるのがメリットという。

 県選管は若者向けの啓発にも力を入れており、初めて選挙権を持つ18歳向けの啓発として、県内の高校に対し、校内放送で投票を呼びかけるよう依頼した。高校などへの出前講座は23年度に42回実施し、前年度の1・4倍に増やした。

 尾花沢市は県内で初めて、車両内で投票できる「移動投票所」を山間部の集落向けに導入。同市の小選挙区の投票率は69・11%と、前回衆院選(70・59%)から微減にとどまった。

結局、県民性?

 ただ、啓発活動は他県でも行っており、殊更に特別な活動というわけではない。

 吉村知事は10月31日の定例記者会見で、投票率の高さについて所感を問われ、県や各市町村の選管の地道な活動の成果を評価した上で、「堅実で真面目な、本県の県民性の表れがあるのかなというふうに思っている」と述べた。

 また、3世代同居率が13・9%(20年国勢調査)と、全国1位の高さであることも影響している可能性がある。親や祖父母が幼い子どもを連れて投票に行く機会が多いとみられ、吉村知事は「幼い頃から投票するのは当たり前のことだと身に付いている有権者もたくさんいると思う。良い投票の連鎖が根付いているのかもしれない」と推し量った。

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