コース冠水、選手は泥水の中を疾走 なぜ高校駅伝は大雨警報でも決行されたのか
J-CASTニュース / 2024年11月6日 17時32分
駅伝の選手らを心配する声が(写真はイメージ)
大阪高校駅伝の選手らが、コースが大雨で冠水して泥水の中を走ることになり、その様子を撮った動画がいくつか投稿されて、運営に批判も出ている。
当日は、大雨警報が出ていたが、延期はされずに実施された。駅伝を運営する大阪高体連では、「大雨警報でも学校の行事などは行っていますが、今後は状況を見て判断するようにします」と取材に説明した。
「この状態で走るのは危険」「中止の判断が遅すぎますね」
雨が激しく打ち付ける中で、タスキをかけた選手らが膝ぐらいまで泥水に浸かりながら、飛び跳ねるように必死で走っている。
「頑張れ~、頑張れ~」「ファイト!」
沿道からは、傘を差した人たちが並んで、選手らに大きな声援が送られた。
水の抵抗で、選手が前のめりになり、ヒヤッとさせるシーンもあった。コースの一部は、一面の泥水で、まるで川の中を走っているかのようだった。
駅伝は、2024年11日2日の土曜日、大阪市内のヤンマースタジアム長居を発着地点とする長居公園内の周回コースで、12時30分から男子の部が行われた。7区間でマラソンと同じ距離の42.195キロを走るコースだ。12月に行われる予定の全国高校駅伝の大阪予選を兼ねていた。
大阪市内ではこの日朝から、大雨警報が発令されていた。
午前中は、女子の部が予定通り行われたが、男子では、3区を走るころから雨脚が強くなった。動画のように、コースの一部は泥水の中を走る形になり、4区を走るぐらいの14時ごろに駅伝がいったん中止になった。
その後、5日になって、4区から再開するトラックレース形式の代替競技会が別会場で行われ、関西創価高校が6年ぶり2回目の優勝を果たした。
川のようなコースを走る選手らを撮った動画がXでいくつか投稿されており、様々な意見が寄せられている。
「中止→後日途中から開催は賢明な判断だ」と理解する声もあったが、運営のあり方に疑問を投げかける厳しい意見も多い。
「この状態で走るのは危険」「中止の判断が遅すぎますね」「無理にやる必要があったのか」...
「大雨警報でも学校の行事などは行うが、今後は状況見て判断」
長居公園を管理する大阪スポーツみどり財団の長居パークセンターによると、冠水していたのは、主に公園内にある南側のコースだった。
西側の自由広場の南側付近から南東出入口付近を通り、北に向かって北東出入口付近に至るまでの約1.5キロに当たる。ほぼ周回コースの半分以上だ。
冠水したときの最大の深さは、50~60センチ程度だった。
なぜ冠水したのかについては、「短期間に多量の降雨があったためだと考えています」と説明した。
北東出入口付近で、一部公共下水への流出量を抑制しているところがあり、この付近は、通常の降雨量でも冠水することがあるという。それ以外のところでも、通常の降雨量では冠水しないものの、「今回のように短期間に多量の降雨があると冠水する恐れはあります」とした。
駅伝を運営した大阪高体連の陸上競技専門部では11月6日、J-CASTニュースの取材に対し、コースの一部が雨で冠水した状況について説明した。
「最初は、選手のくるぶしぐらいの深さでしたが、みるみるうちに膝辺りまで増水しました。排水が追い付かないことまでは認識しておらず、コースの南側の部分が雨水に浸かってしまいました」
雨の中を走ったため、代替競技会ではメンバーを変えたいとした高校があったというが、選手がケガをしたり病気になったりしたという報告は聞いていないとした。
大雨警報発令の中でも駅伝を実施したことについては、こう話した。
「暴風警報や洪水警報、大雨特別警報、雷注意報が発令したときは、中止や延期を考えますが、大雨警報では、学校の行事などは行いますので、駅伝も実施しています。今後の駅伝で、大雨警報が出るなどしたときはどうするかについては、冠水する見通しなど状況によって判断します」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
この記事に関連するニュース
-
沖縄本島北部で非常に激しい雨 低地の浸水や土砂災害に警戒
ウェザーニュース / 2024年11月15日 9時45分
-
ツール・ド・おきなわ、レース競技17種目が中止 大会2日目 大雨の影響で
沖縄タイムス+プラス / 2024年11月10日 7時37分
-
ツール・ド・おきなわ、レース全種目を50キロコース1周に変更 あす11月10日 大雨や土砂崩れの影響で
沖縄タイムス+プラス / 2024年11月9日 15時26分
-
高校駅伝、異例の「代替大会」 豪雨で打ち切りの大阪府予選
共同通信 / 2024年11月5日 18時46分
-
高校駅伝でコース水没、泥水が太ももまで→レース打ち切り「中止の判断遅すぎ」 撮影者「運営叩きすぎるのは違う」
まいどなニュース / 2024年11月4日 7時0分
ランキング
-
1暗躍する悪質ホストの歌舞伎町スカウト「さらすぞ」 闇バイト募集と同じ手口 深層 歌舞伎町
産経ニュース / 2024年11月21日 21時6分
-
2形を変えた政活費に? 自民改革本部案の「外交支出」、与野党協議の焦点に
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年11月21日 21時44分
-
3生後2カ月の次男が意識不明 傷害容疑で巡査長を書類送検 福岡県警
毎日新聞 / 2024年11月21日 19時37分
-
4「うるさいから帰れ」と言われ逆上 元交際相手が寝ている布団に包丁突き刺す 55歳無職の女を逮捕 札幌市
北海道放送 / 2024年11月22日 8時42分
-
5稲村陣営がSNSが選挙期間中に凍結 刑事告訴の方針「選挙戦で自由な発信ができなくなった」 兵庫県知事選
MBSニュース / 2024年11月21日 19時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください