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相次いだ女児襲撃、手口に共通点も…服役中の45歳を18年前の殺人未遂容疑で逮捕

読売新聞 / 2024年11月7日 15時0分

 兵庫県たつの市で2006年、9歳だった小学4年の女児が刃物で刺されて重傷を負った事件で、兵庫県警は7日、別の女児殺害事件で服役中の勝田州彦くにひこ容疑者(45)を殺人未遂容疑で逮捕した。捜査関係者によると、勝田容疑者は任意聴取に関与を認め、「女の子を物色していた」という趣旨の供述をしているという。

 勝田容疑者は、同県加古川市で07年に小学2年の女児(当時7歳)が刺殺された事件への関与も認めているという。事件は物証や目撃情報が少なく、県警は慎重に関連を調べる。

 勝田容疑者は06年9月28日午後6時20分頃、たつの市新宮町新宮の路上で、学習塾から帰宅中だった小学4年の女児の胸部などを刃物で刺し、重傷を負わせた疑い。当時、加古川市に住んでいたという。

 捜査関係者によると、勝田容疑者は刺した体の部位や回数、刃物の向きなどを具体的に説明。実際の傷口との整合性から、県警は供述の信用性は高いと判断した。現場近くの防犯カメラには事件直後に勝田容疑者とみられる男が走り去る姿が映っており、県警はこうした映像や目撃証言なども精査し、逮捕に踏み切った。

 勝田容疑者は、この2年前の04年に岡山県津山市の住宅で小学3年の女児(当時9歳)を殺害したとして、18年に殺人容疑で逮捕された。23年9月に最高裁で無期懲役の判決が確定した。

 加古川市の事件では、07年10月16日午後6時頃、小学2年の女児が公園から自転車で帰宅した際、自宅裏に自転車を止めて玄関に向かう路地で何者かに胸部などを刃物で刺されて失血死した。

 勝田容疑者は、他にも女児らを刃物などで襲う事件を繰り返していた。手口に共通点が多いことから、県警の捜査線上に勝田容疑者が浮かんでいた。

 勝田容疑者は、明石市や姫路市で複数の小学生女児らの腹部を殴ったなどとして、00年と09年にそれぞれ逮捕され、有罪判決を受けた。15年5月には、姫路市の路上で女子中学生の腹部などをナイフで刺したとして殺人未遂容疑で逮捕され、16年に大阪高裁で懲役10年の実刑が確定した。

 裁判記録によると、勝田容疑者は中学校でのいじめや家庭内の厳しいしつけが原因で、自らの腹部を刃物で刺す自傷行為に及ぶようになった。高校生の頃以降に少女が登場するアニメに興味を持つようになり、「女の子を刺したい」との欲求が芽生えたという。公判では「(被害者は)急に襲われて怖かったと思う」と口にする場面もあった。

 勝田容疑者は服役中の18年5月、岡山県津山市で04年に小学3年女児の腹部や胸部を刃物で刺して殺害したとして殺人容疑で逮捕された。

 勝田容疑者は当初、岡山県警の調べに関与を供述した。その後、「うその供述をした」と否認に転じ、公判では「犯人を演じた」などと主張したが、岡山地裁は22年1月、当初の供述について「遺体の状況とよく符合し、犯人でなければ供述することが困難。信用性を強く裏付ける」などとして有罪を認定。「女の子の苦しむ顔を見たいと考え、抵抗されたことから刃物で刺した」と指摘していた。

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