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真央さんプロデュース「マオリンク」完成、華麗な演技でお披露目…「笑顔あふれる場所に」

読売新聞 / 2024年11月9日 11時45分

オープニングセレモニーでスケートを披露する浅田真央さん(8日午後、東京都立川市で)=須藤菜々子撮影

 プロフィギュアスケーターの浅田真央さん(34)がプロデュースした東京都立川市のスケートリンク「MAO RINK TACHIKAWA TACHIHI(マオリンク)」が完成し、8日にオープニングセレモニーが行われた。浅田さんは国際大会も開催できる真新しいメインリンクで、子供たちとともに華麗な演技を披露し、「たくさんの人の笑顔があふれるような場所になってほしい」と期待を寄せた。(小沢勝、井上勇人)

国際規格のリンク

 11日に開業するマオリンクは、地元の不動産デベロッパー「立飛ホールディングス」が手がけた。約9700平方メートルの敷地に、国際規格のメインリンク(30メートル×60メートル)とサブリンク(24メートル×40メートル)を備えており、メインリンクには1000席の観客席が設けられ、氷上にも最大1000席を設置できる。通年で利用可能で、アイスショーなどの興行のほか、スケート教室なども予定している。

 プロデュースした浅田さんがこだわったのは、サブリンクの大きな窓だという。「春の満開の桜など、景観を楽しみながらスケートができる」と話した。このほか、じゅうたんの模様がスケートの滑り跡の曲線だったり、案内表示に「隠れ真央ちゃん」としてスケート姿のシルエットが描かれていたりと、至る所に浅田さんのアイデアとスケート愛があふれている。

鮮やかなスピン

 この日のセレモニーで、純白の衣装を身にまとった浅田さんは、キッズスケーターたちとともに演技を披露。スポットライトを浴びる中、軽やかなステップや鮮やかなスピンを見せ、集まった関係者たちから大きな拍手を浴びていた。

 セレモニー後には、立川市内の幼稚園児約20人を対象にした浅田さんによるスケート教室が行われた。大半がスケート初挑戦という園児らに、浅田さんは「重心を後ろにしない」「転んでも手を前につく」などと氷上での歩き方をアドバイス。浅田さんと一緒にリンク内を歩いた園児らは、約30分の指導で多くが滑り歩きできるようになった。

 参加した6歳男児は「初めてだったけれど、上手に歩けた」と笑顔を見せ、6歳の女児も「真央さんのように上手になりたい」と話し、5歳の幼児は「真央さんが優しくしてくれた」とうれしそうだった。

「長年の夢かなう」

 立飛ホールディングスの村山正道社長によると、リンク建設は、2021年3月に浅田さんが村山社長に直訴したことで動き出した。同社に赴いた浅田さんは、「日本のスケート界に貢献できるリンクをつくりたい」と熱っぽく語ったといい、村山社長は「立川の起爆剤になると考えて、リンクの整備を決めた。担当者も苦労するくらい(浅田さんに)こだわりがあり、いいものができた」と満足そうに話した。

 一方、浅田さんは「長年の夢がかなった。子供たちが滑る姿を見られて幸せだった」と感無量の様子で語り、「ショースケーターとして、マオリンクで自分のショーをしたい」と意欲を見せた。

       ◇

 開業日の11日から一般利用が可能。平日はサブリンクのみで、土日祝日はメインリンクも利用できる。いずれも午前11時~午後5時半。貸しスケート靴(15センチ~30センチ)は600円。滑走料は大人1800円、中学生以下1200円。

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