公明の斉藤鉄夫新代表、愛称「てっちゃん」で愛読書は鉄道時刻表…「清新な温かい党の構築を目指す」
読売新聞 / 2024年11月9日 19時28分
公明党は9日、東京都内で臨時党大会を開き、石井啓一代表(66)の後任に斉藤鉄夫国土交通相(72)を起用する人事案を承認した。代表代行には竹谷とし子参院議員(55)の登用を新たに決めた。
党大会は、衆院選で落選した石井氏の辞任表明を受けて実施された。斉藤氏はあいさつで「国民の期待に応える清新な温かい公明党の構築を目指して全力を挙げる」と述べた。
政調会長や幹事長を歴任した斉藤氏は衆院広島3区選出で当選11回。2021年10月の岸田政権発足時から国交相を務める。代表代行ポストは1998年から2010年まで務めた浜四津敏子・元環境庁長官以来で、党再建に向けて刷新感をアピールする狙いがある。
党大会後、石破首相(自民党総裁)と斉藤氏は初めての与党党首会談に臨み、連立政権の維持に向けて政治改革の推進などを掲げた政策合意文書に署名した。
斉藤氏は会談後、記者団に、政治資金収支報告書へ不記載があった議員による国会の政治倫理審査会での説明は不可欠との考えを示した上で、「けじめをつけてほしい」と首相に求めたことを明らかにした。首相は会談後、記者団に「党内で早急に検討したい」と述べた。
公明党で幹事長や政調会長の要職を歴任した党務経験の豊富さや選挙の強さが買われ、緊急登板となった。東工大院修了後、大手ゼネコン勤務を経て、「科学の力を政治に生かしたい」と衆院議員になった。支持者からは「てっちゃん」の愛称で親しまれ、穏やかな人柄で知られる。与野党問わず幅広い人脈を持つが、公明内では「タフな交渉は苦手」との評も。鉄道マニアで、愛読書は鉄道時刻表。
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