兵庫県の内部告発対応「不適切」67%、斎藤県政「評価」60%…読売世論調査
読売新聞 / 2024年11月10日 10時43分
兵庫県知事選(17日投開票)について、読売新聞社が実施した世論調査では、新人で前同県尼崎市長の稲村和美氏がややリードし、前知事の斎藤元彦氏が追う展開だった。知事選が実施されるきっかけとなった斎藤氏に関する内部告発問題や約3年間の県政を、有権者がどう評価するかが注目される。
内部告発問題を巡っては、前県西播磨県民局長の男性職員(7月に死亡)が3月、斎藤氏のパワハラなどの疑惑を指摘した告発文書を報道機関などに送付。県は男性職員を県民局長から解任し、5月に停職3か月の懲戒処分とした。
問題への対応が適切だったと思うかを尋ねたところ、「思わない」(67%)が、「思う」(18%)を大きく上回った。「思わない」と回答した人の4割強が稲村氏を、「思う」と回答した人の7割強が斎藤氏を支持した。
斎藤氏の県政については、「大いに」(14%)と「多少は」(46%)を合わせ、60%が「評価する」とした。一方で、「全く」(13%)と「あまり」(24%)を合わせた37%が「評価しない」と答えた。
「評価する」と回答した人の4割弱が斎藤氏を、「評価しない」と答えた人の5割強が稲村氏を支持した。
「選挙の争点として重視したい問題」(複数回答)については、「医療や福祉政策」(83%)や「物価高対策」(81%)、「教育や子育て支援策」(66%)を選んだ人が多かった。「斎藤前知事の内部告発問題」は51%だった。
公益通報や県立大無償化で論戦
主な候補者は、内部告発問題や、斎藤元彦氏の在任中の肝いり政策について論戦している。
新人で前参院議員の清水貴之氏は問題で県政が混乱したとし、「職員や議会とコミュニケーションを取り、県政を立て直す」と語る。
稲村和美氏は内部告発への県の対応を批判し、知事も対象とした「ハラスメント防止条例」の制定などを掲げている。
斎藤氏は問題について、「反省するべきところは反省する」とし、公益通報窓口の外部設置や知事らのハラスメント研修を訴える。
新人で医師の大沢芳清氏も、公益通報窓口の外部設置の必要性を強調し、ハラスメントの研修や相談体制を充実させるとしている。
斎藤氏が推進して今年度に始まった県立大の授業料無償化は、関連費用を盛り込んだ新年度当初予算案が可決された3月の県議会で、一部の県議から「恩恵を受ける人が限定的だ」と批判を受けた。
清水氏は、無償化の考え方には賛成する一方、反対する県議らの理解を得るため、課題を整理する必要性を呼びかけている。
稲村氏は、対象者が限られる無償化より、幅広い学生への支援制度の創設を目指し、高校授業料の負担軽減策も検討するとしている。
斎藤氏は無償化を今後も推進する方針で、「人口減の時代だからこそ、若者を応援する施策が重要だ」と訴えている。
大沢氏は、対象を県内の学生以外にも拡大することを目指すほか、県独自の給付型奨学金の創設を提案している。
この記事に関連するニュース
-
斎藤元彦前兵庫県知事「公務員として、すべきではない行為をしていた」”公益通報”対応で生討論
日刊スポーツ / 2024年11月4日 19時29分
-
兵庫知事選、7氏の争い確定 混乱続く県政立て直しへ
共同通信 / 2024年10月31日 18時19分
-
「斎藤さ~ん」兵庫県知事選で斎藤元彦前知事の第一声に300人超の聴衆、不信任決議受け失職
日刊スポーツ / 2024年10月31日 12時41分
-
兵庫県知事選、7氏が届け出 文書問題で失職の斎藤氏ら
共同通信 / 2024年10月31日 10時54分
-
兵庫知事選、斎藤氏ら公開討論会 出馬予定7人のうち4人出席
共同通信 / 2024年10月29日 21時17分
ランキング
-
1玉木代表「政治資金は使っておりません」103万円の壁など協議も政策の実現に影響は…
日テレNEWS NNN / 2024年11月12日 20時39分
-
2「目ん玉潰すぞ」口論になった男子高校生の顔に木の枝突きつけた疑い 82歳の男を現行犯逮捕 福岡市早良区
RKB毎日放送 / 2024年11月13日 0時14分
-
3大阪・マンション女性刺殺、死因は失血死 上半身中心に39カ所の傷
毎日新聞 / 2024年11月12日 20時54分
-
4首相指導力に厳しい目、「政治とカネ」8割「解決しない」…読売緊急世論調査
読売新聞 / 2024年11月13日 7時11分
-
5「しっかりしろ!」不倫直撃の国民・玉木代表、SNSで激励の声 手取り増への期待「呆れるも…憎悪まではいかないのでは」
zakzak by夕刊フジ / 2024年11月12日 11時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください