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衆院選当選の新人議員初登院、波乱含みの船出に表情引き締め…女性当選者は過去最多15・7%

読売新聞 / 2024年11月11日 14時30分

初登院し、抱負を語る立憲民主党の大塚小百合氏(11日午前、国会で)=三浦邦彦撮影

前日午後11時から待ち「来るなら一番で」

 特別国会が召集された11日、10月の衆院選で当選した新人議員らが初めて登院した。自民党派閥の政治資金問題で与党は大敗を喫し、衆院で過半数を割り込んだ。波乱含みの船出に議員たちは喜びを語りつつ、表情を引き締めた。

 国会議事堂の正門に一番乗りしたのは、日本維新の会の阿部圭史氏(38)(比例近畿)。「来るなら必ず一番で」と10日午後11時前から雨が降る中、傘を差して夜を明かした。「全く疲れていない」と明るい表情を見せながら、「日本の政治の大きな転換点。野党第2党として存在感を示す時が来た。何万票も託していただいた期待に応えたい」と気を引き締めた。午前8時に門が開くと、他の議員ら約30人と一礼し、議事堂へ向かった。

 自民幹事長などを歴任した甘利明氏(75)を破った立憲民主党の大塚小百合氏(44)(神奈川20区)は、同党の新人議員らと議事堂をバックに記念写真に納まった。特別養護老人ホームの施設長を務めた経験から、持続可能な社会保障制度の確立を目指すといい、「長時間労働や低賃金を是正し、介護従事者の処遇の改善を図っていきたい」と抱負を語った。

 最年少の当選者となった自民の大空幸星こうき氏(25)(比例東京)は、午前9時半頃に姿を現し、登院ボタンを押した。出馬した東京15区は近年、自民国会議員による汚職事件や公職選挙法違反事件が相次ぎ、強い逆風下での比例復活当選だった。「新人でも期数を重ねていてもバッジの重みは同じ。若い人たちのリアルな声を国会に届けたい」と語った。

 年内の臨時国会では政治資金規正法の再改正が焦点となる。大空氏は、「組織に新しい風を入れないといけない。党執行部にも、間違っていると思うことはしっかりと意見を言っていきたい」と力を込めた。

 新人当選者の最高齢は国民民主党の円より子氏(77)(比例東京)。参院議員を3期務めて以来、14年ぶりの国政復帰となった。「色んな人に久しぶりに会って浦島太郎のようだ。年齢は関係ないと思っているので、気を引き締めて謙虚に取り組みたい」と声を弾ませた。

 国民民主は公示前勢力から4倍の28議席に躍進してキャスチングボートを握り、過半数割れした与党と交渉を進めて政策を実現する構えだ。「国民の手取り収入を増やし、生活を豊かにする。緊張感のある政策論争が楽しみだ」と決意を語った。

 自民派閥の政治資金問題で離党し、参院議員からくら替えして無所属で初当選した世耕弘成氏(62)(和歌山2区)は、午前10時頃に初登院。「今は衆院議員になったばかりの新人。一歩一歩やっていきたい」と話した。

 選挙戦では、二階俊博・自民元幹事長の引退に伴って自民公認で出馬した三男・伸康氏(46)を破り、比例復活も許さなかった。

 国会では自民会派の一員として活動する。復党について、「党が考えること。私はまじめに、一人の政治家として仕事をしていく」と述べた。

 今回の衆院選で初当選した新人議員は2021年の前回選より2人多い99人で、全体の21・3%を占めた。政党別では、議席数を大幅に伸ばした立憲民主党が最多の39人で国民民主党が19人。大敗した自民党は14人だった。

 女性は73人が当選し、09年に民主党(当時)が政権交代を果たした衆院選の54人を大幅に超え、過去最多を更新した。全当選者に占める割合も15・7%と過去最高を更新した。

 ただ、女性の政治参加は道半ばだ。政府は、衆院選の女性候補の比率を「25年までに35%」とする目標を掲げているが、今回、全候補者のうち女性の割合は23・4%にとどまった。

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