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トランプ次期大統領、4年ぶりホワイトハウス凱旋…バイデン氏へ「スムーズな政権移行に感謝する」

読売新聞 / 2024年11月14日 20時16分

13日、米ワシントンのホワイトハウスで会談するバイデン氏(右)とトランプ氏=AP

 【ワシントン=池田慶太】米大統領選と同時に行われた連邦議会下院選(定数435)で、AP通信は13日、共和党が過半数獲得を確実にしたと報じた。共和党は上院選でも非改選を合わせた過半数を確保しており、大統領職と上下両院の主導権を独占する。トランプ次期大統領は同日、ホワイトハウスで民主党のバイデン大統領と会談し、円滑な政権移行に向けた協力を確認した。

 共和党のシンボルカラーは赤で、大統領職と上下両院の主導権を同時に得ることを「トリプル・レッド」と呼ぶ。第1次トランプ政権が発足した2017年以来8年ぶりとなる。AP通信によると、共和党は下院で過半数の218議席を確実にし、民主党は208議席にとどまっている。トランプ氏にとっては、重視する政策を進める環境が整うことになる。

 トランプ氏とバイデン氏による会談はホワイトハウスの大統領執務室で、約2時間行われた。バイデン氏が「円滑な政権移行を楽しみにしている」と述べ、トランプ氏は「スムーズな政権移行に感謝する」と応じた。トランプ氏がホワイトハウスを訪れたのは21年1月の退任以来で、約4年ぶり。

 両氏は、ロシアのウクライナ侵略を含む国内外の課題についても意見を交わした。ホワイトハウスによると、バイデン氏は「米国が継続的にウクライナを支持することは国家安全保障上の利益だ」と述べた。トランプ氏は、ウクライナ支援の継続に消極的な姿勢を示してきた。パレスチナ自治区ガザでイスラム主義組織ハマスに拘束された人質の解放も話題になった。

 対面での大統領引き継ぎは長年の慣例だが、20年には現職のトランプ氏が選挙での敗北を認めず、バイデン氏との会談は実現しなかった。バイデン氏は今回、民主主義の根幹である選挙結果を受けた平和的な権力移行に協力する姿勢を示した。

 また、トランプ氏は13日、外交の司令塔である国務長官にマルコ・ルビオ上院議員(53)を指名すると発表した。ルビオ氏は対中国、対イランの強硬派で知られ、ロシアのウクライナ侵略で対話による解決を訴えている。検察などの捜査機関を監督する司法長官にマット・ゲーツ下院議員(42)、情報機関を統括する国家情報長官にはトゥルシー・ギャバード元下院議員(43)を起用した。

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