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バス運転手不足、地域おこし協力隊員として確保…北海道美幌町

読売新聞 / 2024年11月15日 15時50分

運転手の帽子をかぶる広田さん(中央)と阿寒バスの香川代表取締役(左)、平野町長(14日、北海道美幌町で)

 北海道美幌町は14日、公共交通の運転手不足解消のため、札幌市からやってきた男性に、バス運転手として地域おこし協力隊員を委嘱した。町内で路線バスやスクールバスを運行する阿寒バスで働く。町は「協力隊制度を活用して公共交通の運転手を確保するのは全国でも例がない」としている。

 運転手確保のために町は、これまでも運転手への住宅準備支援や就業支援の助成制度、バス会社やタクシー会社には採用支援をしてきた。運転手の高齢化も課題になっており、「公共交通維持のための人材確保は将来にわたる課題」と地域支援とともに定住促進を促す協力隊制度を活用することにして募集していた。バス運転に必要な2種免許の取得も全額補助する。

 採用されたのは広田剣さん(46)。広田さんは三重県出身で北海道にあこがれ2014年から札幌市で働いていた。道東を旅行し、オホーツクなどで働きたいと考えていた時に募集が目にとまったという。広田さんは「地域に役立ち、町民が笑顔になれるように頑張りたい」と話した。2種免許は持っていないため、勤務しながら取得する。

 町民会館で行われた委嘱状交付式で、平野浩司町長は「公共交通維持のため運転手確保は地域の課題であり、任期の3年後もぜひ地域で活躍してほしい」と期待した。受け入れる阿寒バスの香川真広代表取締役は「地域活性化への協力をお願いしたい」と話し、広田さんは「安全運転を心がけ、町に溶け込み、後に続く人が出てくるよう頑張りたい」と決意を語った。

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