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「紀州のドン・ファン」元妻、遺産と月100万円のどちらが大事か問われ「目先の利益派」…被告人質問で

読売新聞 / 2024年11月16日 14時9分

公判に臨む須藤被告(左)(イラスト・構成 竹本佐治)

 15日に和歌山地裁で行われた、和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社経営者野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を摂取させて殺害したとして、殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の第21回公判で、計3日間の被告人質問が終わった。同日は検察側、弁護側に加え、裁判員、裁判官も質問した。

 須藤被告は毎月100万円を野崎さんからもらっていたとされる。裁判員の一人から「遺産が大事か、月100万円が大事か」と問われると、須藤被告は「『目先の利益派』なので、100万円の方」と答えた。

 検察側からインターネットで「遺産相続」について検索したことを聞かれると、「(野崎さんが)『兄弟に遺産を残したくない。遺言書を書けばやらずに済む』と話していたのを聞いて、遺言書の書き方を調べた」と説明した。覚醒剤の購入をなぜ断らなかったのかについては「私が使うわけではないし、お金をもらえるならいいやと思った」と話した。

 一方、弁護側もインターネットの検索履歴を尋ねた。須藤被告は「気になる動画を見ると勝手におすすめが出てきて、検索したのと関係ない方向にいくこともある」と語った。

 第22回公判は18日にあり、検察側が論告求刑、弁護側が最終弁論を行うなどして結審する見通し。判決は12月12日に言い渡される予定。

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