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鍵山優真がGPシリーズ2戦連続V、ファイナルへ進出…フリーは全体5位「何が悪かったのか」

読売新聞 / 2024年11月16日 23時29分

男子で優勝した鍵山優真のフリー=AP

 【ヘルシンキ=平地一紀】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、フィンランド大会は16日、ヘルシンキで行われ、男子は、ショートプログラム(SP)首位の鍵山優真(オリエンタルバイオ)がフリーで5位の159・12点を出し、合計263・09点でNHK杯から2戦連続優勝を果たした。鍵山はシリーズ上位6人(組)によるファイナル(12月、仏グルノーブル)進出が決定。SP4位の山本草太(中京大)は合計249・91点で4位、SP2位の友野一希(第一住建グループ)は6位だった。

 開幕した15日は、女子SPで吉田陽菜はな(木下アカデミー)が自己ベストを更新する67・87点で首位発進した。松生まついけ理乃(中京大)は4位、三原舞依(シスメックス)は6位。ペアSPは、長岡柚奈、森口澄士すみただ組(木下アカデミー)が8位だった。

ミス連発に笑顔なし

 21歳の鍵山の表情は、フィンランドの外気のように凍っていた。2戦連続でGPシリーズを制したとはいえ、ミスが相次ぎ、合計点で2位に約4点差まで迫られる辛勝。「駄目なところが、技術的にも気持ち的にも全部、出てしまった」と、落胆を隠せない様子だった。

 直前のNHK杯で転倒した冒頭の4回転フリップは、回転が抜けて2回転になる失敗。「今までにないようなミスで、焦りが出てしまった」。得意の4回転サルコーも着氷が乱れ、「すぐに足をついてしまった」。連続ジャンプの予定が単発になる場面もあり、得点は伸びなかった。フリーは5位で、「連戦の疲れもあまりない状態。今日の過ごし方で何が悪かったのかが全然、まだわからない」と、ぼうぜんとするしかなかった。

 ただ、これでファイナルへの切符はつかんだ。「次の試合には、世界のトップが集まる。今日みたいな演技では駄目。あまり時間がないけれど、一日一日を充実した生活ができるように頑張る」。現在、男子フィギュア界の中心に君臨するのは、同じく今季GP2勝のイリア・マリニン(米)。強敵との再戦へ、2022年北京五輪銀メダリストは、再び己に向き合う。(平地一紀)

島田がSP首位

 フィギュアスケートの全日本ジュニア選手権は16日、広島市のひろしんビッグウェーブで行われ、女子ショートプログラム(SP)は、4連覇を目指す島田麻央(木下グループ)が72・69点で首位に立った。男子SPは高橋星名(木下アカデミー)が79・28点でトップ。男女のフリーは17日に行われる。

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