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東日本大震災5000日、犠牲者1万8000人超の名前を筆書きした陸前高田の住職「心の中で生き続ける」

読売新聞 / 2024年11月18日 7時5分

犠牲者の氏名が書かれた半紙を前にお経を上げる高橋住職(17日、陸前高田市で)=広瀬航太郎撮影

 東日本大震災の発生から17日で5000日となった。岩手県陸前高田市の荘厳寺しょうごんじでは、高橋月麿つきまろ住職(78)が震災で犠牲になった市民らの名前を読み上げ、供養を行った。

 高橋住職は5年前から、震災の記録誌や新聞記事を基に県内外の犠牲者の氏名と当時の年齢を半紙に筆書きし、毎朝のお勤めで数百人ずつ読み上げている。これまでに1万8000人以上の名前を書き終え、月命日の11日前後には本堂の壁一面に掲示。宮城や山形からも遺族らが大切な人の名前を探しに訪れ、「ここにいたの」などと声をかけて帰るという。

 この日は市内で犠牲になった約200人の名前を読み上げて供養した。高橋住職は「『人は亡くなっても誰かの心の中で生き続ける』という意味を込め、戒名ではなく生前の氏名を読み上げている。これだけ多くの人が犠牲になったことを忘れないためにも、供養し続けたい」と話した。

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