維新代表選告示、焦点は「与党協調」…看板政策「身を切る改革」見直しの声も
読売新聞 / 2024年11月18日 7時14分
17日に告示された日本維新の会の代表選では、馬場代表ら現執行部が進めてきた政府・与党との協調も排除しない路線の継続が焦点となる。看板政策の「身を切る改革」を巡って異論を唱える候補もおり、活発な議論が繰り広げられそうだ。
この日、党本部で行われた合同記者会見で、吉村洋文大阪府知事(49)は「自公政権ときちんと
吉村氏が政府・与党との対決姿勢を鮮明にしたのは、党に向けられた「与党寄り」との疑念を
2022年に代表に就いた馬場氏は「第2自民党でいい」と主張し、与党への接近を隠さなかった。先の通常国会で、政治資金規正法改正を巡り自民といったん修正で合意し、有権者に「自民に取り込まれた」との失望が広がったことなどが、衆院選敗北の一因になったとされる。吉村氏は路線の転換をアピールし、支持拡大につなげたい考えだ。
これに対し、党副幹事長の金村龍那衆院議員(45)は現執行部の路線の踏襲を示唆している。金村氏は記者会見で「政策の実現に向け、与野党問わず、政策協議で声を上げていく」と述べた。現執行部には金村氏を支援する動きがある。
「身を切る改革」の見直しを訴える主張も出ており、論戦のテーマとなる。衆院広島4区選出の空本誠喜衆院議員(60)は記者会見で「地方議員の数を増やすのに足かせとなる。大きく見直していくことが必要だ」と訴えた。
神奈川県知事を務めた松沢成文参院議員(66)も「小さな市町村の議員は議員報酬自体が少なく生活ができない」と否定的な考えを示している。
引き続き「全国政党化」を目指すのか、それとも創業の地である大阪へ回帰するのかも争点だ。金村、空本、松沢の3氏は大阪以外を選挙地盤に持つ「非大阪組」で、地方組織の体制強化などによる「大阪偏重」の是正を訴えている。
17日投開票の兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏を巡る党の対応の是非も取り上げられそうだ。維新は21年知事選で推薦したが、パワハラ疑惑が浮上すると、辞職を求める立場に転じており、党内には検証の必要性を訴える意見がある。
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