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故事にちなみ、伊万里鍋島焼の酒器を大阪市長に「献上」…「万博でにぎわう街を彩って」

読売新聞 / 2024年11月18日 14時20分

大阪市に贈る瓶子を手にする畑石代表理事(左)と大串副理事

 かつて佐賀藩が最高級磁器「鍋島」を製造した藩窯の歴史を受け継ぐ「伊万里鍋島焼協同組合」(畑石真二代表理事)は21日、大阪市の横山英幸市長に酒器を「献上」する。(喜多孝幸)

 藩窯が生み出した鍋島を朝廷や将軍家、諸大名に献上品として届けていた故事にちなみ、同組合は全国の城のある自治体の首長を「城主」に見立てて、「献上の儀」を続けている。今回は2025年大阪・関西万博で注目を集める大阪市への寄贈が決まり、約4か月かけて制作した。昔ながらに登り窯でアカマツのまきを燃やして焼き上げるため、組合に加盟する窯元の若手職人が約30時間、交代で火の番を務めた。

 贈るのは「色鍋島四季草加文瓶子」(高さ約37センチ、最大幅約22センチ)。大阪城の山形の屋根飾り「破風はふ」をモチーフにした金色の飾りや、初代通天閣の骨組みとシルエットを生かしたデザインなど、従来の「献上品」にないモダンな絵柄があしらわれている。4か所にパンジーなど大阪市を象徴する草花が配置され、華やかだ。

 21日は深浦弘信・佐賀県伊万里市長や畑石代表理事、大串秀則副理事らが大阪市に赴く。畑石代表理事は「万博でにぎわう街を彩ってもらえれば」などと話した。

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