ドローンとAIでクマ対策実験…着ぐるみは「テディベア」、顔だけの映像は「ネコ」と誤認
読売新聞 / 2024年11月20日 18時29分
ドローンで撮影した映像をリアルタイムでAI(人工知能)が解析し、山中に潜むクマを発見するシステムの実証実験が12日、秋田県五城目町で行われた。AI解析の精度が高まれば、クマの体の一部しか映像に映っていなくても発見することが可能になる見込みといい、2026年の実用化を目指して開発が進められている。
実証実験は、同町のドローン教習場「Dアカデミー東北」などでつくる開発チームが行った。ドローンには、熱を感知する赤外線カメラと、夜間でも鮮明な映像を記録できる暗視機能が付いた広角と望遠のカメラがそれぞれ取り付けられている。撮影した映像をリアルタイムでAIが解析し、映像内のクマを見つける仕組みだ。
開発チームは元々、災害現場で撮影される映像から、体の一部ががれきなどに埋まった要救助者を発見するAIの開発に取り組んでおり、この技術をクマの探索にも生かそうと今回の実証実験を行うことにした。AIを活用することで、クマの体の一部しか映像に映っていなくてもクマを見つけ出すことが可能になる見込みという。
12日に五城目町馬場目の町地域活性化支援センターで行われた実証実験では、上空約30メートルの高さに飛ばしたドローンから、作業着姿の人やクマの着ぐるみを着た人、モニターに映したツキノワグマの画像をそれぞれ撮影し、AIがどのように認識するかを確認した。
その結果、AIは着ぐるみをクマではなく「テディベア」、ツキノワグマの画像を「クマ」と認識するなどおおむね正しい結果を示した一方、クマの胴体を隠し、顔だけが映っているものは「ネコ」と誤認した。
開発チームによると、誤りはAIが学習したクマの映像データが少なかったことに原因があるといい、今後AIに更に学習させれば改善が可能という。
開発チームの一人、小林一昭さんは「実証実験で現状の課題が見つかった。クマ被害の防止に向けてAIの精度をさらに高めていきたい」と話していた。今後は自治体や猟友会と協力しながら開発を進めていく方針で、26年春からの実用化を目指している。
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