クリーニング屋の「わかったさん」が主人公の絵本シリーズが復活……手掛けた女性が語る
読売新聞 / 2024年11月25日 15時20分
原案の世界守り シリーズ復活
『わかったさんのスイートポテト』永井郁子さん(68)
クリーニング屋の「わかったさん」が主人公の「わかったさんのおかしシリーズ」の絵を、物語の作者の寺村輝夫さんと手掛けてきた。寺村さん没後18年を迎え、自らお話作りを担当してシリーズを復活させた。
「寺村先生の作られた世界観を守りながらも、ファンタジーの中に新たなファンタジーがある『二重構造』のファンタジーにしました。先生より少し『濃い』部分を作ろうとしたんです」
おちゃめに笑いつつ、こだわりを語った。
今回、配達先で主人公は不思議な世界に迷い込み、スイートポテトを作ることになる。胸がほっこりと温かくなる展開で、カラフルな絵が楽しい。巻末には詳しいレシピも載せた。
1986年に寺村さんから童話創作を学んだことを機に、数々の作品の挿絵を担当した。「尊敬するこの人に褒められたい」との一心だったという。だが、「わかったさん」シリーズは91年に10巻で完結。師であった人の死後は挿絵の依頼がなくなり、自ら物語を書いて出版社に売り込み続けた。「何とか15冊ほどオリジナル絵本にこぎ着けましたが、表紙さえめくってもらえない状態が続きました」
2017年、シリーズ誕生30周年を記念したレシピ絵本(全3巻)の企画、構成、絵を担当した。この本に加え、23年春に発売したグッズも反響を呼んだことから、出版社に新作を出せないかと提案したという。
営業担当の社員からは作品のイメージを守るため、小学校低学年以上が対象の読み物にするよう言われた。「初めはもっと短いお話でしたが、編集担当の方からフィードバックをもらい、もとの本に近づいていきました。直すたびに違う世界に行ける感覚が楽しくて仕方がなかった」と笑う。
本著は9月の出版後、すぐに重版が決まった。「人生で一番の盛り上がりです」と声を弾ませる。(あかね書房、1320円)(松田拓也)
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