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再選した斎藤元彦氏、SNSは「一番大事なツール」…25日に県議会百条委で証人尋問

読売新聞 / 2024年11月18日 21時31分

当選から一夜明け、心境を語る斎藤氏(18日午後、神戸市中央区で)=八木良樹撮影

 兵庫県知事選の投開票から一夜明けた18日、再選した前知事の斎藤元彦氏(47)は神戸市内で記者会見し、選挙戦でのSNSの活用について「組織や政党の支援がなく、一番大事なツールになった」と述べた。斎藤氏が県議会や県職員との関係改善に自信を見せる一方で、失職から1か月半余りでの知事復帰に、県議らからは戸惑いや不安の声が聞かれた。

 「県民は政策や公約の達成を期待している。県政運営を全力でやっていく」。斎藤氏は19日から任期が始まる2期目に意欲を示した。

 斎藤氏はパワハラなどの疑惑を内部告発された問題を巡り、9月19日に県議会から全会一致で不信任決議を受け、同30日に失職した。県議からは「これ以上県政を担うのは不可能だ」などと厳しい批判を浴びた。

 斎藤氏は記者会見で、県議会との関係について「新たな民意を受けた後で、これからどうなっていくのか見定める必要がある」と指摘した上で、「各会派とコミュニケーションを取れば大丈夫じゃないかと思う」と説明。県職員についても「日々の仕事で密に連携していく」と語った。

 県議会では、斎藤氏との関係を再構築しようという動きが出ているが、戸惑いも隠せない。

 最大会派・自民党県議団の北野実幹事長は取材に、「民意は真摯しんしに受け止め対応していく。県政の混乱を収め、安定させたいという思いは同じだ」と述べた。

 自民は知事選で独自候補を立てることができず、県議の一部は前同県尼崎市長の稲村和美氏を支援したが、斎藤氏についた県議もいた。ある県議は「まさか斎藤氏が当選するとは思わなかった。独自候補を擁立できなかったのが誤算だった」と語った。

 斎藤氏のパワハラ疑惑などを調査する兵庫県議会百条委員会は18日、斎藤氏の証人尋問を25日に実施することを決めた。斎藤氏の尋問は9月6日以来3回目で、知事選が終わるまで出頭要請を控えていた。

 25日はパワハラ疑惑のほか、昨年11月に実施されたプロ野球の優勝パレードの資金集めを巡る疑惑などの質疑を公開で行う。

 また県議会事務局は18日、県議会百条委員会メンバーの竹内英明県議(50)が議員辞職願を浜田知昭議長に提出し、許可されたと発表した。辞職理由は「一身上の都合」としている。関係者によると、竹内氏は知事選を巡ってSNSで誹謗ひぼう中傷を受けたとして周囲に相談していたという。

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