牛レバー加工食品を十分に加熱せず販売、容疑の会社代表ら逮捕…京都府警

京都府警察本部

　牛レバーの加工食品を十分な加熱処理をせずに販売したとして、京都府警は２０日、大分県中津市の食肉加工会社「Ｍｅフードシステム」代表取締役（６６）ら２人を食品衛生法違反容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。府警は同日、同社を捜索した。

　捜査関係者によると、容疑者らは今年に入り、食品衛生法の規格基準で定められた加熱処理をしていない牛レバーの加工食品を仲介業者などに販売した疑い。京都市内の飲食店でこの食品が提供されているとの情報があり、府警が捜査していた。

　規格基準では、レバーの中心部を６３度で３０分以上、加熱することなどを加工業者に義務づけている。同社は加工食品について、必要な加熱をした上で生レバーの風味を再現したとホームページで説明しているが、府警は科学鑑定で十分な加熱処理がなされていないことを確認したという。

　規格基準は、富山県などで焼き肉チェーン店のユッケを食べた５人が死亡した２０１１年の集団食中毒事件を機に改正され、１２年７月に牛レバー、１５年６月に豚レバーの生食が禁止された。厚生労働省は「新鮮かどうかは関係ない」として中心部まで十分に加熱するよう周知している。