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北朝鮮に兵士派遣の見返り、ロシアから対空ミサイルなど支援か…韓国の国家安保室長が指摘

読売新聞 / 2024年11月22日 20時54分

ウクライナ軍が回収した北朝鮮製の短距離弾道ミサイル「KN23」の残骸=韓国・国家情報院の18日発表の資料から

 【ソウル=依田和彩】韓国の申源湜シンウォンシク国家安保室長は22日、韓国のSBSテレビの番組で、北朝鮮がロシアへの兵士派遣の見返りとして「脆弱ぜいじゃくな防空網を補強するための関連装備や対空ミサイルなどの支援を受けたと把握している」と述べた。北朝鮮兵士の派遣以降、露側が武器を提供した可能性が示されたのは初めて。

 露朝は有事の際の軍事援助を定めた「包括的戦略パートナーシップ条約」を6月に交わし、軍事協力を活発化させている。長射程兵器を使ったウクライナとロシアの間で攻撃の応酬が激化するのに伴い、露朝協力の拡大が懸念され、日本や韓国の安全保障環境は厳しさを増す恐れがある。

 申氏は、北朝鮮が5月に軍事偵察衛星の発射に失敗して以降、ロシアが北朝鮮に衛星関連を含む軍事技術を提供し、経済支援も行っているとの見方を示した。

 北朝鮮からロシアへの武器提供も活発化している。韓国の情報機関・国家情報院は20日の国会報告で、北朝鮮がロシアに対して170ミリ自走砲と240ミリ口径のロケット砲などの長射程砲を追加で提供したとの分析を明らかにした。提供された武器について、申氏は「現在のロシアにないシステムだ」と指摘した。

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