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長野の自転車ヘルメット着用率、倍増35%…でも事故で死者4人・けが人500人超

読売新聞 / 2024年11月30日 14時40分

 自転車乗車時のヘルメットの着用率が長野県内で向上している。県警によると、今年は3割超にのぼり、前年から約2倍となった。背景には、昨年4月の改正法施行で着用が努力義務になったことに加え、通学で自転車に乗ることが多い高校生に積極的な着用を促す取り組みが広がったことがある。ただ、自転車絡みの事故で年間500人以上がけがをしており、県警はさらなるヘルメットの着用を呼びかけている。(藤井健輔)

 調査は今年7月、県警が駐輪場のある駅前や商店街で実施。着用率は35%(全国4位)で前年の17%(同12位)から大幅に上がった。

 その理由について、県警交通企画課の担当者は「小中学生に比べると着用する人が少なかった高校生に、着用の取り組みが広がっていることがあげられる」と指摘する。

 全生徒の3人に1人が自転車通学をしている白馬高校(白馬村)では年に4回、1~2週間ほど、規律風紀委員の生徒や教諭らが、駐輪場で登校中の生徒にヘルメットの着用を呼び掛けており、着用率は91%にのぼっている。2年の同委員長(17)は「ヘルメットを着用すれば事故でけがする人が減る。着用率が100%になるよう呼び掛けていきたい」と話した。

 ヘルメットの着用は事故防止につながっている。同校1年の男子生徒(15)は今秋、自宅のある安曇野市まで自転車で帰宅途中に転倒して頭を強打した。しかし、ヘルメットを着用していたため、けがはなかった。「ヘルメットは命を守るものだと実感した」と振り返る。

 同課によると、東京都市大塩尻高校(塩尻市)は4月、新入生のヘルメット着用を義務化した。他にも、ヘルメットの着用を校則で定めることを検討する学校があるという。

 一方、県内では自転車絡みの事故が後を絶たない。同課によると、今年は21日現在520件にのぼり、けがをした人は507人、そのうち重傷者は67人、死者は4人だった。

 ヘルメット着用の取り組みを推進してもらおうと、県警は今年度、白馬高校など県内24校を「信州グッドチャリダーモデル校」に指定した。各校の教職員や生徒と連携し、ヘルメットの着用を呼び掛けている。同課の担当者は「グッドチャリダーモデル校の生徒に率先してかぶってもらうことで街全体の模範になってもらえれば」と話している。

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