平和への願い込め長崎に寄せられた折り鶴のその後…ボランティアが丁寧に解体・分別、再生紙に
読売新聞 / 2024年11月24日 12時17分
長崎を訪れる修学旅行生や団体客らが、恒久平和の願いを込めて国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市)に寄せる千羽鶴。すべてを展示・保管することは難しいため、一定期間を過ぎたものは、ボランティア団体が一つずつ解体・分別し、再生紙としてリサイクルする受け入れ先に送っている。折り鶴に込められた願いを、形を変えて橋渡しする取り組みだ。(野平貴)
ボランティア団体「もってこい長崎レクリエーショングループお手玉の会」のメンバーは毎月9日(8月を除く)、平和祈念館の一室に集まり、千羽鶴を束ねるひもや飾りのビーズを器用に外し、折り鶴を一つひとつ折り紙の形に戻した後、再利用する団体に送る。
同祈念館には、修学旅行生などから年間200~300キロの千羽鶴が寄贈される。千羽鶴は、原爆死没者の氏名を記載した名簿が納められている追悼空間に展示し、一定期間を経過すると、解体される。
同会は2016年から折り鶴の解体・分別活動を始めた。十数人の参加者のほとんどは高齢者で、中には被爆者もいる。メンバーで被爆2世の女性(75)は「一羽ごとに込められた平和への思いをかみしめながら取り組んでいる」と話す。
分別した紙などの資源は、一般社団法人「千羽鶴未来プロジェクト」(広島市)に送る。同法人では、平和記念公園(同)にささげられた折り鶴などと合わせて、障害者の事業所で一筆箋や名刺の台紙、しおりなどに再生している。
お手玉の会は、共に活動するボランティアを募っている。女性は「私たちの活動は、平和への願いを形を変えて広げるお手伝い。戦後80年に向けて、長崎に寄せられた思いをつないでいきたい」と参加を呼びかけている。
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