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フォルクスワーゲンSUV「T-Cross」マイナーチェンジで装備充実、新色も3種

読売新聞 / 2024年12月13日 11時40分

パワーステアリングのハンドルは、適度な重さで扱いやすかった。エンジン音が気にならないなど室内の静粛性もある

 ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)の小型スポーツ用多目的車(SUV)「T-Cross」がマイナーチェンジ(一部改良)した。今回はデザインの一部変更や運転支援システムを全グレードに標準装備したほか、ボディーカラーに新色3種を加えて選択の幅を広げている。

自動調光のヘッドライト、音質が良いサウンドシステムを採用

 小型車「ポロ」をベースとする「T-Cross」は2019年に誕生し、日本市場では輸入車SUVの登録台数ランキングで2020~2022年に3年連続で首位に輝いた人気車種だ。初めて輸入車を買う層を意識したエントリーモデルに位置づけられている。

 まず外観で変わったのは発光ダイオード(LED)マトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」の初採用(下級グレードは除く)やテールランプのデザインなどだ。「IQ.LIGHT」はロービーム用とハイビーム用の二つのLEDライトを組み合わせ、カーブなどの道路状況、対向車の有無に自動対応するほか、道路脇の標識も最も見やすいように自動調光もしてくれる。テールランプはX字が3次元(3D)で点灯するデザインとし、後続車からの視認性を向上させている。

 試乗したクルマの色は、新色の「グレープイエロー」で、黄色をベースにしている。他の新色「クリアブルーメタリック」「キングズレッドメタリック」とともに軽やかな明るさがあり、若い層を意識した色になっている。

 内装ではダッシュボードにソフト素材を使用し、質感を向上させた。試乗車は音響にbeatsサウンドシステム(オプション装備)がついていた。若者が使用しているヘッドフォンで「b」のロゴがついたものを見たことはないだろうか。ファッション性や低音を中心に音質が良いとされる、米アップル社の子会社でオーディオメーカー「beats by Dr.Dre」の製品で、VWのほかイタリアのフィアット社なども採用している。

全グレードに運転支援システム「トラベルアシスト」を標準装備

 内燃機関は1リッターの直列3気筒ターボのガソリンエンジンのみ。トランスミッションは、ドイツメーカー得意の7速DSG(ダイレクトシフトギアボックス)で変速操作を自動で行う機械式変速機だ。自動変速機(AT)よりも変速がスムーズで、トルクの伝達効率が良く、燃費向上に寄与するといわれている。

 また、すべてのグレードに標準装備されたのが運転支援システム「トラベルアシスト」だ。設定した速度内であれば、渋滞時の低速から高速走行まで前走車との一定の距離や走行レーンの維持をサポートしてくれる。長距離ドライブでの負担は大幅に軽減されるはずだ。

日常走行は問題なしだが、小型車ならではの歯がゆい面も

 ハンドルを握って実際に運転すると、このクルマが3年連続で輸入車SUVのランキング首位に輝いた理由がよくわかる。1リッターエンジンはサイズ的に大きくないが、日常走行はもちろん、高速道路でもスムーズな加速で大きな問題はない。ただ、高速道路で走行中にさらにアクセルを踏み込む場合、変速機が切り替わらないと十分な加速が得られない場面はあり、小型エンジンならではの歯がゆさはある。

 パワーステアリングのハンドルは、適度な重さで扱いやすかった。乗り心地はドイツ車ならではのやや硬めで、エンジン音が気にならないなど室内の静粛性もある。

 車体サイズも日本の道路事情によく合致したサイズで、駐車場などでも小回りが利き、取り回しの良さを実感する。

 価格は前型車と比べて小幅の値上げにとどまり、装備の充実などを考慮すると実質は値引きに近い。逆に試乗した最上級グレード「TSI R-Line」の場合は価格自体が10万円引き下げられている。初めて輸入車に乗るという人にとって候補車のひとつになるのは間違いないクルマだ。(デジタル編集部 松崎恵三)

【仕様・主要諸元】(試乗したモデル「TSI R-Line」の場合)
 ▼全長・全幅・全高(ミリ) 4135・1785・1580
 ▼総排気量(L) 0.999
 ▼燃費 WLTCモード(キロ/リットル) 17.0
 ▼価格 389.5万円(オプションは除く)

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