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石井竜也さん、甲冑に描いた「浪漫」…「数百年鎖国していたら」想像し7作品デザイン

読売新聞 / 2024年11月27日 19時8分

トークイベントで甲冑の魅力を語った石井さん(神戸市中央区で)

 アーティストの石井竜也さん(65)がデザインした七つの甲冑かっちゅうを並べた作品展「龍ノ国」が、神戸市中央区の水族館「átoa(アトア)」で開かれている。来年1月30日まで。(辻井花歩)

 1985年に米米CLUBのボーカルとしてデビューした石井さんは、「君がいるだけで」「浪漫飛行」などのヒット曲で知られる。音楽だけでなくアート全般に造詣が深く、父親の影響で3歳から油絵を習い、東京芸術大(東京)への進学を目指したこともある。

 「アクアリウム(水槽)」と「アート」が融合した次世代型水族館のアトアとのコラボは3回目。今回の作品展はアトア開館3周年を記念した企画で、アトア3階にある幻想的な和の空間「MIYABI」に飾られている。

 甲冑は、2018年のコンサートで日本がモデルの架空の国「龍ノ国」を舞台にした芝居を行った際、歴史好きな石井さんがデザインしたもの。数百年間鎖国していたらどんな日本になるのかを想像し、細部にまでこだわってつくった。

 統治する七将軍は、地域に根ざして活動しているという設定。九州をイメージした「龍尾の国」の将軍の甲冑は、火山をイメージした赤色で縄文土器のような模様をつけた。劇中では石井さんが着用した「龍頭の国」の甲冑は黒色に日の丸のような赤い丸が描かれている。いずれの甲冑も、軽量かつ今風に見えるデザインになるように苦心したという。

 石井さんは「阪神大震災から復興し、悲しみから立ち上がった神戸に憧れがある。アートにかけるアトアの姿勢も尊敬しているので、作品展ができてうれしい。今後もアトアとスクラムを組んでアートを生み出していく」と笑顔を見せた。

 観覧無料(アトアの入場料が必要)。午前10時~午後7時(最終入場は午後6時半)。12月3~5日はメンテナンスのため休館。問い合わせはアトア(078・771・9393)。

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