佐々木勇気八段が雁木の戦型に導く、藤井聡太竜王は自然な指し手で応じる…竜王戦第５局

　将棋の最高棋戦で、藤井聡太竜王（２２）（名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖）に佐々木勇気八段（３０）が挑む第３７期竜王戦七番勝負（読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス）の第５局が２７日午前９時、和歌山市の和歌山城ホールで始まった。

　同市での竜王戦開催は初めて。ここまで互いに先手番で勝利し、２勝２敗のタイで迎えた本局は、勝った方がシリーズ制覇に王手をかける重要な一戦だ。

　立会人の桐山清澄九段の合図で定刻通り始まった。後手の佐々木八段が△４三銀から８筋の歩を突き、今シリーズ初となる雁木（がんぎ）の戦型に導いた。一方の藤井竜王は慎重に時間を使い、自然な指し手で応じている。

　解説の井田明宏五段は「佐々木八段が用意してきた作戦を披露した。後手陣の守り駒は少なく、ノーガードでの殴り合いも辞さない姿勢だ」と話している。

【１日目手順】▲藤井△佐々木

▲２六歩△３四歩▲７六歩

△４四歩▲２五歩△３三角

▲４八銀△３二銀▲３六歩

△４三銀▲６八玉△５四歩

▲５八金右△８四歩▲３七銀

△８五歩▲７七角△７四歩

▲８八銀△６二銀

持ち時間

各８時間△０・０７分▲０・２３分２０手