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藤井聡太竜王、流れるような寄せにも満足せず「無難な指し方を選んでしまった」…4連覇に王手

読売新聞 / 2024年11月28日 21時10分

第37期竜王戦七番勝負第5局に勝利し、感想戦で対局を振り返る藤井聡太竜王(28日、和歌山市で)=若杉和希撮影

 将棋の最高棋戦で、藤井聡太竜王(22)(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)に佐々木勇気八段(30)が挑む第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の第5局が27日から和歌山市の和歌山城ホールで行われ、28日午後4時21分、藤井竜王が91手で勝ち、シリーズ3勝2敗としてタイトル4連覇に王手をかけた。

 本局は今シリーズ初の雁木がんぎの戦いとなった。佐々木八段はギリギリまで金を動かさない新構想の駒組みから積極的に仕掛け、藤井竜王が飛車取りを▲3九飛とかわした局面で初日を終えた。再開後、佐々木八段は△3八歩で飛車を追って馬を作り、さらに相手陣に迫った。対する藤井竜王は丁寧に受けとめた後、▲1六角と打って逆襲に転じ、抑え込まれていた飛車をよみがえらせると、流れるような手順で寄せ切った。

 第6局は12月11、12日、鹿児島県指宿市の指宿白水館で行われる。

藤井竜王の話「本譜は少し無難な指し方を選んでしまった。また次も気を引き締めて臨みたい」

佐々木八段の話「考えていた形と若干ずれがあった。もう少し作戦の精度を上げないといけない」

【2日目手順】▲藤井△佐々木

△3八歩(封じ手)▲7九飛

△4五角成▲4六銀△4四馬

▲7七銀△5四銀左▲3七桂

△8五桂▲8八銀△6五銀

▲3四歩△同 馬▲1六角

△4四馬▲3四歩△7六銀

▲6六歩△5四馬▲3三歩成

△8六歩▲3二と△8七歩成

▲6九玉△5二歩▲8七銀

△同銀成▲7四飛△7三歩

▲8三歩△同 飛▲8四歩

△8一飛▲7五飛△7七桂成

▲同 桂△8六銀▲8五飛

△7七銀成▲同 金△同成銀

▲4三桂

 まで藤井竜王の勝ち

持ち時間

各8時間△6・40分▲6・48分91手

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