レバノン軍、「イスラエルが何度も停戦合意に違反」と発表…イスラエルは「ヒズボラのテロで攻撃」
読売新聞 / 2024年11月29日 11時24分
【カイロ=西田道成】イスラエルとイスラム教シーア派組織ヒズボラの停戦を監視するレバノン軍は28日、イスラエル軍がレバノン領内を攻撃するなど何度も停戦合意に違反したと発表した。イスラエル軍はヒズボラによる「停戦合意の条件違反」を確認し、攻撃を行ったと主張した。27日に始まった停戦の実効性は早くも揺らぎ始めている。
イスラエル軍は28日、レバノン南部にあるヒズボラの施設で「テロ活動」が確認されたとして、施設を空軍機で攻撃したと発表した。
ロイター通信などによると、これに先立ちレバノン南部の国境地帯の複数地区がイスラエル軍の戦車による砲撃を受け、2人が負傷した。いずれの地区も国連が定めた両国国境「ブルーライン」から2キロ・メートル以内にあり、イスラエル軍は住民らに立ち入らないよう呼びかけていた。軍は、車両に乗った複数の「容疑者」が南部に入ったため攻撃したと説明し、「停戦合意の条件が破られた」と強調した。
27日の停戦の発効を受け、避難生活を続けていたレバノンの多くの住民が避難先から自宅への帰還を始めた。ヒズボラに所属するレバノン国会議員は28日、「イスラエルが国境地帯の村に戻る住民を攻撃している」と指摘し、停戦合意違反だと批判した。
非難の応酬が続く中、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は28日、地元テレビのインタビューで、停戦の枠組みが破られた場合を想定し、激しい戦闘に備えるよう軍に命じたと明らかにした。
停戦合意では、60日間の停戦期間中にイスラエル軍がレバノン南部から段階的に撤退し、ヒズボラはリタニ川以北へ撤退すると定めている。停戦を監視するため、レバノン軍は27日、南部への部隊展開を始めた。
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