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英下院「安楽死」法案、予想外の大差で賛成多数…余命6か月未満の18歳以上対象

読売新聞 / 2024年12月1日 9時45分

ビッグベン(時計塔)と一体のウェストミンスター宮殿(2023年1月撮影)

 【ロンドン=蒔田一彦】英下院(定数650)で29日、終末期患者の「安楽死」を認める法案を巡る1回目の採決が行われ、賛成多数で法案審議が次の段階に進むことになった。2015年に同様の法案が提出された際は反対多数で廃案となった。世論は安楽死容認派が多く、法制化されるかどうか注目が集まっている。

 法案は与党・労働党の議員が提出した。余命6か月未満の18歳以上の患者が、医師から処方された薬物を服用して命を絶つことを認める。患者の明確な意思があることなどを2人の医師が確認した上で、裁判官が最終的に判断する。

 賛否が拮抗きっこうするとの見方もあったが、採決の結果は賛成330、反対275。英国民の間では安楽死を受け入れる考えが広まっている模様で、調査会社ユーガブが11月19、20日に実施した世論調査では法案への賛成は73%で、反対は13%だった。

 一方、採決前の討論では、家族などに負担をかけたくないとの思いから安楽死を選ぶ人が増えるといった反対意見が出た。今後の審議で条文は修正される可能性があり、下院での法案採決は来年になる見通し。法案成立には上院にあたる貴族院も通過する必要がある。

 安楽死には、医師が患者に薬物を投与する「積極的安楽死」もある。英BBCによると、安楽死はオランダやベルギー、スペイン、カナダなどで合法化されている。

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