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維新代表選出の吉村氏、与党との対決姿勢鮮明…来夏参院選は野党候補一本化へ「予備選」主張

読売新聞 / 2024年12月2日 6時23分

臨時党大会で新代表に選出された吉村氏(前列右)(1日午後、大阪市北区で)=渡辺恭晃撮影

 日本維新の会の代表選は、本命視されていた大阪府知事の吉村洋文共同代表(49)が高い知名度を武器に、投票総数の約8割を獲得して圧勝した。吉村氏は、前執行部が維持してきた政府・与党との協調路線を見直し、対決姿勢を鮮明にした上で党再建を進める考えを明らかにした。

共同代表 前原氏起用へ

 「自民党にぶつかっていく。距離を置いて、対峙たいじしていく」

 吉村氏は1日、新代表に選出された後の記者会見で強調した。政権交代に向けた道筋については「将来的に政権を奪取することは当然目指すが、今すぐできる状況ではない。野党第1党を目指すことよりは(参院を含め)与党過半数割れを目指す」との考えを示した。

 共同代表には、前原誠司衆院議員を起用する意向だ。吉村氏は「国会での経験や改革の実績もあり、適任者だ」と説明した。既に前原氏から内諾を得ているという。

 前原氏は「非自民・非共産」の結集による政権交代を持論とする。かつては国民民主党に所属していたが、玉木代表が進める「与党協調路線」に反発し、昨年、同党を離れ、維新へは10月の衆院選直前に入党したばかりだ。維新はこれまで政策実現を優先して与党との協議を容認する姿勢だったが、新執行部は路線転換に踏み切る可能性が高い。

 もっとも、他の野党との連携については慎重な姿勢を示した。吉村氏は記者会見で「他の野党と選挙協力、野合、談合をするつもりはない」と語った。来夏の参院選に関しては、改選定数1の「1人区」では「野党同士がつぶし合うより、『準決勝』をやることが重要だ」と述べ、野党候補を一本化するための「予備選」実施を主張した。

 代表選を巡っては、候補者4氏のうち、大阪を唯一拠点とする吉村氏が当初から優位と見られており、投票率は前回代表選より約10ポイント低い42%にとどまった。代表選期間中、吉村氏が知事公務のため日本を離れたほか、街頭演説会も24日を最後に実施されず、「党の政策を知ってもらう好機を全く生かせなかった」(中堅)との指摘も出ている。

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