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詩の世界に触れ、時にはじっくり見つめ直したい世の中や日々の暮らし

読売新聞 / 2024年12月4日 17時30分

谷川俊太郎さん

 日本の現代詩を代表する詩人、谷川俊太郎さんが92歳で亡くなりました。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には多くの詩人に関する投書が多く寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「詩人」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)

生きる幸せ感じたい

 幸せとは一体何だろう。お金があることだろうか、家族や友達がいることだろうか。いや、人それぞれ思い描く幸せは違うはずだ。

 私が思う幸せとは、今この瞬間を生きていることだ。詩人の谷川俊太郎さんの「生きる」という詩を読み、生きていれば、いろんな経験ができて幸せを感じていられるのだと考えるようになった。

 日々努力し、経験を重ね、これからたくさんの幸せを感じたい。(13歳・中学生=福岡県、2018年6月26日掲載)

歌い継がれる雨情の「心」

 茨城県出身の童謡詩人、野口雨情の生誕120周年を記念して、県内各地でコンサートなどの行事が開かれている。幼いころ、父や母は、「赤い靴」や「七つの子」「シャボン玉」などの歌をよく歌ってくれた。大人になり、そうした童謡の数々が雨情の作品と知って驚いた。

 私も時々、子供たちに童謡を歌ってやるが、子供たちが口ずさむ最近の曲は、私にはついていけないことが多い。ところがある日、子供らがシャボン玉遊びをしていると、だれからともなく「シャボン玉」を歌い出した。雨情の心がしっかり受け継がれていることがうれしかった。

 「シャボン玉」は雨情が自分の子供を亡くした悲しみを表現したものという。生活に溶け込んでいる雨情の世界を今一度、見直したい。(37歳・主婦=茨城県、2002年6月8日掲載)

「祝婚歌」に学ぶ寛容さ

 私たちの結婚式で、会社の上司から「祝婚歌(しゅくこんか)」という詩を祝辞として贈っていただきました。詩人・吉野弘さんの詩です。14年たった今も時々読み返します。正しいことを言うときは相手を傷つけやすいから控えめなほうがいいなど、夫婦に限らず人が生きていく上で大事なことがつづられています。

 最近ネット上では、問題を起こしたり失敗したりした人を必要以上にたたく風潮があると思います。自分の正しさを声高に叫び、糾弾するのではなく、もう少し寛容な目を向けられる温かい世の中になればいいと思います。(43歳・主婦=大分県、2016年5月12日掲載)

担当記者から

 詩人の言葉に励まされたり、慰められたりした人は多いでしょう。私は宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が大好きです。山登りの最中、つぶやきながら歩くと、不思議と元気が湧いてきました。皆さんのお気に入りの詩とそれにまつわるエピソードがあれば、ぜひ送って下さい。(田渕)

 「ササる投書」を随時掲載します。次回もお楽しみに!

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