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都職員の「週休3日」実施へ、平日休みも可能にして育児との両立支援…週の勤務時間は変わらず

読売新聞 / 2024年12月4日 15時30分

所信表明演説する小池都知事(3日、東京都議会で)

 東京都の小池知事は3日、都職員が「週休3日」を選択できる制度を来年4月から導入する考えを明らかにした。勤務時間を柔軟に選べる「フレックスタイム制」を活用し、毎週、平日休みを取得できるようにする。女性が子育てと仕事を両立しやすい働き方を都が示し、都内企業などに広げたい考えだ。

 この日開会した都議会第4回定例会の所信表明演説で制度導入を説明し、「出産や育児で自らのキャリアを諦めないよう、都庁の働き方を見直す」と述べ、女性が活躍できる環境づくりに意気込んだ。

 都によると、週休3日の対象は、短時間勤務や会計年度任用などを除く職員。都の現行制度では、土日祝日が休みの職員の場合、これらの休みに加えて4週間で1日、平日休みが取得できる。来年度からはフレックスタイム制の運用を変え、4週間で155時間の労働時間を確保すれば、週1日、平日に休みを取得できるようにする。例えば、月~木に1日10時間弱働けば、金曜も休みとなる。

 加えて小学3年までの子どもがいる職員には、始業時間を遅らせたり、終業時間を早めたりして、1日最大2時間の「部分休暇」を取れる制度も創設し、子育てしやすくする。

 働きやすい職場環境を実現するため、週休3日が可能な制度を導入する自治体は増えている。茨城県は今年4月、千葉県は6月に始めた。両県とも都と同様の制度で、千葉県では、1回でも週休3日を取得した職員は11月1日までに150人に上った。同県の担当者は「育児や介護など職員が抱える事情は様々なので、週休3日を利用することもできるようにした」と話した。

 このほか小池知事は所信表明で、少子化対策として、都立大塚病院(豊島区)で来年度から、不妊治療の体外受精と顕微授精を開始すると明らかにした。都立病院では初めてという。

 首都の防災強化にも言及した。能登半島地震での石川県輪島市の大規模火災を受け、都内の木造住宅密集地域の解消策をまとめた防災計画の基本方針案を年明けに、台風などに備えた河川の高潮対策方針を年度内にそれぞれ示す。小池知事は「都民の命、財産をしっかり守る」と語った。

 定例会は18日まで。10日に代表質問、11日に一般質問が行われる。

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