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権太坂を越えても安心できない、箱根路2区の最大の試練は「戸塚の壁」…エースたちを待ち受けるトドメの坂

読売新聞 / 2024年12月18日 12時25分

67回大会、ふらふらになりながらも戸塚中継所で早稲田大のたすきをつないだ櫛部静二選手。3区の走者(右)は花田勝彦選手

 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。

 各校のエースが集う箱根駅伝の2区(23・1キロ)は、「権太坂」を過ぎると、19キロ過ぎ「不動坂」の分岐で国道1号バイパスの「戸塚道路」に入り、横浜新道と合流する20キロ付近から戸塚中継所までの3キロの区間では約1キロごとにアップ、ダウン、アップしながら高低差40メートルを上る。近年は「戸塚の壁」と言われる場所だ。特に中継所手前のラスト800メートルの上りはまさに「壁」で、すでにハーフマラソンの距離を走ってきた選手たちにとっては大きな試練だ。

 1991年の第67回大会で、早稲田大の1年生だった櫛部静二選手(現・城西大監督)は体調不良のために中継所まであと300メートルの場所で失速してふらふらになるシーンがあった。

 83回大会、早稲田大2年の時に2区で区間賞を獲得した竹澤健介さん(現・摂南大ヘッドコーチ)は「みんな(2区は)権太坂って言うけれど、最後の坂のほうがヤバいです。権太坂はなだらかに登っていくけど、最後の坂は『ガンッ』と上る感じなんです」と話す。

 竹澤さんは現役時代、渡辺康幸監督(当時)から「箱根の2区は30キロくらいを楽に走れる体を作っておかないと、最後の上り坂で(疲れやダメージが)くる」と、教えを受けたという。「ゴールした瞬間、その意味が分かりました」(デジタル編集部)

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