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箱根路のレガシー、函嶺洞門の「函嶺」って何? 封鎖から10年、レースの歴史を見守ってきた国指定重要文化財

読売新聞 / 2024年12月16日 11時39分

現在の函嶺洞門。周辺にはバイパス道路や駐車場などが整備されている(2024年12月撮影)

 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。

 5区の選手が小田原中継所を出発して3キロ過ぎに差し掛かるのが「函嶺洞門」だ。テレビ中継でも各校のタイム差を紹介する際などに紹介されるポイントである。

 「函嶺」とは、箱根山の別名だ。

 「箱根の山は天下の険 函谷関(かんこくかん)も物ならず」。滝廉太郎作曲の唱歌「箱根八里」の歌詞の冒頭で引き合いに出される函谷関(中国の関所で、名勝として知られる)にならい、「函谷関の嶺」(函嶺)と言われている。

 函嶺洞門は、箱根湯本駅から山に向かって少し進んだ早川沿いにある。国道1号線の落石防止のため、昭和初期の1931年に完成したトンネル状の落石防護施設で、長さ100・9メートル、幅6・3メートルの鉄筋コンクリート造り。片側が支柱で支えられ、アーチ形の18の開口部を持つデザインは、中国の王宮をイメージしていた。貴重な土木遺産として、2015年に国指定重要文化財になった。

 箱根駅伝のランナーたちは、長らく国道1号の函嶺洞門のトンネルを駆け抜けていた。ただ、交通量が増えると、道幅が狭いことから、大型車両のすれ違いに困難が生じ、老朽化も進んだため、2014年にバイパス道路が整備され、函嶺洞門は封鎖された。箱根駅伝も第91回大会から、バイパスを走るコースに変更され、ランナーたちは、函嶺洞門を横に見ながら遺構の前を駆け抜けてゆく。

 2024年1月の第100回大会では開催に合わせて「函嶺洞門」の内部が一般公開された。(デジタル編集部)

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