ＳＮＳで韓国の偽情報拡散…戒厳令でフェイクニュース禁止も「本物かどうかわからない」画像を転送

国会前に姿を現した戒厳軍（３日）＝ロイター

　ＳＮＳ上には戒厳令に関連する偽・誤情報が飛び交っている。

　韓国紙・国民日報によると、戒厳令関連の投稿として、過去の訓練時に撮影された装甲車の画像が拡散した。

　韓国・仁川（インチョン）の韓国人男性（２０）は４日未明にＸ（旧ツイッター）に、この画像を添付し、日本語で＜軍人が占拠中＞などと投稿。閲覧回数は同日夜までに約１４万回に上った。戒厳令によりフェイクニュースの拡散は禁じられていたが、男性は読売新聞の取材に「ＳＮＳなどで出回った画像を転載しただけだ。本物かどうかはわからなかった」と話した。

　１月に配信された韓国軍の訓練動画の切り抜き画像を添付した日本語の投稿も、戒厳令が出た直後にＸに発信された。この画像はフェイスブックやインスタグラムなどでも、様々な言語で戒厳令関連の画像として紹介され、拡散していた。

　国際大の山口真一准教授（社会情報学）は「社会全体が不安になる状況では、偽・誤情報が拡散しやすい。マスメディアなど信頼性の高い複数の情報源を比較しながら判断することが重要だ」と指摘している。