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英国訪問や宮殿行事などに臨まれた皇后さま、医師団「引き続き治療を」…見解全文

読売新聞 / 2024年12月9日 0時0分

三笠宮さまの著書「文明のあけぼの」に掲載された三笠宮ご夫妻の外国訪問の写真を見ながら、天皇陛下と談笑される皇后さま。両陛下の前には三笠宮さまと同妃百合子さまがそれぞれ100歳を迎えられた際に作られた、銀製と陶製のボンボニエール(金平糖入れ)が置かれている。両陛下が11月15日に百合子さまが逝去されたことを寂しく思い、写真撮影にご夫妻ゆかりの品を選ばれたという(11月27日、皇居・御所で)=宮内庁提供

 皇后さまのお誕生日に際しての医師団見解の全文は以下の通り。

 皇后陛下におかれましては、これまでも医師団が説明いたしております基本的な考え方を踏まえながら、引き続きご治療を継続していただいております。

 本年は、都内行幸啓につきましては、お一方でお出ましになった5月の全国赤十字大会、両陛下でお出ましになった4月と10月の園遊会、8月の全国戦没者追悼式などを合わせ、32回に及ぶお出ましをなさいました。

 地方行幸啓につきましては、石川県(2回)、岡山県、佐賀県、岐阜県、大分県にお出ましになりました。さらに、6月には、丁寧にご準備をなさり、国賓として英国をご訪問になりました。

 英国では、細やかに工夫をされながらご体調を調整され、ご予定どおり、王室の方々とのご旧交を温められ、また、それぞれのご訪問先で幅広い年代の方々とご交流になりました。

 皇居では、宮殿などでの行事に臨まれたほか、ご養蚕に取り組まれるなどのご活動を今年も続けられました。

 皇后陛下には、天皇陛下をお支えになりながら、国民が直面している様々な困難に心を寄せられ、国民との触れ合いの機会を大切にされようと努めておられます。

 また、4月から日本赤十字社の嘱託職員として勤務されている愛子内親王殿下が、社会人としての歩みを着実に進められながら、皇族としてのお務めに励まれているご様子を温かく見守っておられます。

 今年は、ご静養のため、5月にお三方で栃木県の御料牧場に、8月には両陛下で栃木県の那須御用邸に、また、9月にはお三方で那須御用邸にお出ましになりました。

 このように、皇后陛下には、工夫を重ねられ、ご体調を整えられながら、努力されてご活動を続けていらっしゃいます。本年も都内行幸啓に加えて、地方や外国など、様々なお出ましをなさるとともに、御所や宮殿の多くの行事にお出ましになりました。

 一方で、皇后陛下には、ご快復かいふくの途上にあり、依然としてご体調には波がおありです。そのため、大きい行事の後や行事が続いた場合には、お疲れがしばらく残ることもあります。医師団としては、そのような中でお疲れが残らないよう、ご散策などのご運動や気分転換のためのお時間を含め、十分なご休息をお取りいただきたいと考えております。

 また、かねてから皆さまにお伝えしているところではありますが、公的なものに加え、私的な部分でもご活動の幅を広げていっていただくことが大切だと考えております。

 皇后陛下には、これまで同様、周囲の方々の理解と支援をお受けになりながらご治療を続けていただくことが大切ですので、引き続き温かくお見守りいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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